海洋保全や海洋汚染の現状・対策についての備忘録

自分の勉強と備忘録を兼ねて、海洋汚染・海洋汚染に関してのブログを始めることにした、関西圏で暮らす32歳です。 プラスチック製品メーカー様をお客様にしていて、海外とのやり取りをしているため、英語が得意です。 自分の関わるプラスチックの業界が海洋汚染に大きく影響していることを知って、更には自分の大好きな海鮮や日本酒にも影響があるらしいと聞いてブログを立ち上げました。 基本的に海洋保全や海洋汚染の現状、対策、企業や個人の活動について調べて書いていきます。

    海洋保全や海洋汚染の現状について学び、対策についても勉強するブログです。プラスチックごみがもたらす影響などの話題が多いかも。

    マイクロプラスチック

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策として世界的スポーツ用品メーカー『adidas(アディダス)』が2022年5月23日から行っている、「10分走るごとにペットボトル1本分のごみを回収する」という取り組み『RUN FOR THE OCEANS(ラン・フォー・ジ・オーシャンズ)』について取り上げていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋プラスチック問題対策として『adidas(アディダス)』が海洋環境保護団体『PARLEY FOR THE OCEANS(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』とコラボして2017年から継続して取り組んでいるのが、スポーツを通して環境意識を高めるキャンペーン『RUN FOR THE OCEANS(ラン・フォー・ジ・オーシャンズ)』。
    ・毎年キャンペーン内容は違うが、2022年は「参加者が10分走るごとに、ペットボトル1本分のごみを海から回収する」という内容。
    ・2022年は5月23日から6月8日までの開催。
    ・新しい形のボランティアや寄付の形とも言えるため、今後も同様のキャンペーンには注目していく。


    海洋保全のために企画に参加して走るイメージ画像


    ■『adidas』が『PARLEY FOR THE OCEANS』とコラボして取り組む海洋保全キャンペーン『RUN FOR THE OCEANS』

    以前の記事でも繰り返し触れてきたように、海洋プラスチック問題は海洋保全について考える際に大変重要な問題で、多くの企業や団体は解決のために様々な取り組みを行っています。

    そんな海洋プラスチック問題対策に取り組む企業の中でも、かなり積極的に色んなキャンペーンを打ち出しているのが、スポーツ用品業界で世界最大規模の企業である『adidas(アディダス)』です。

    『adidas(アディダス)』が海洋環境保護団体『PARLEY FOR THE OCEANS(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』とコラボして、スポーツを通して環境意識を高めるキャンペーン『RUN FOR THE OCEANS(ラン・フォー・ジ・オーシャンズ)』に2017年から継続して取り組んでいます。





    ■2022年のキャンペーンでは、参加者が10分走るごとに『adidas』がペットボトル1本分のごみを海から回収

    『RUN FOR THE OCEANS(ラン・フォー・ジ・オーシャンズ)』は毎年キャンペーン内容が違うのですが、2022年は「参加者が10分走るごとに、ペットボトル1本分のごみを海から回収する」という内容だそうです。

    参加者が『アディダス ランニングアプリ』や『Strava(ストラバ)』等のアプリを通じてキャンペーン登録をすることで、アプリが計測した走行時間に応じて、『adidas(アディダス)』と『PARLEY FOR THE OCEANS(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』が海からごみを回収するとのこと。

    これまでは走行距離を指標としていたそうですが、今回からは走行時間を指標にしたことで、ランニング等の直接的に走ることをメインとしたスポーツ以外のアスリートも参加しやすくなっています。

    『adidas(アディダス)』もより幅広い層が参加できるようと考えているようです。

    実際に今回の『RUN FOR THE OCEANS(ラン・フォー・ジ・オーシャンズ)』のために「「Impossible Is Nothing」(「不可能」なんて、ありえない。)」をテーマに制作されたキャンペーンフィルムでは、ショーナ・ミラー=ウイボ(陸上競技)、ドミニク・ティエム(テニス)、カーリー・クロス(モデル)、ペドリ(サッカー)、ニーナ・シュルツ(陸上競技)といった、様々な分野の有名人を起用していてます。




    普段から何かしらのスポーツをされている方は、ご自身の習慣が自然環境を守ることに繋がるので、積極的に参加してみても良いと思います。

    2022年は5月23日から6月8日まで開催されるそうなので、参加される場合はお早めに登録しましょう。


    ■最後に

    今回は『adidas(アディダス)』が海洋環境保護団体『PARLEY FOR THE OCEANS(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』とコラボして取り組む『RUN FOR THE OCEANS(ラン・フォー・ジ・オーシャンズ)』について書きました。

    この取り組みは『adidas(アディダス)』にとって、「自然保護に向けて頑張っている」というイメージアップ戦略と、「自然保護に熱心な顧客」を獲得するという広告戦略が絡み合った取り組みなのかなと個人的には思っています。

    いくら「自然環境を守る!」って言っても、やはり利益が無いと企業は動けないですし、無償奉仕は長続きしません。

    なので、こういったボランティアや寄付の形で企業が上手い具合に広告と自然環境保全のCSR(企業の社会的責任)活動を行ってくれるのはありがたいなって思いますし、今後もこういった取り組みには期待したいですね。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回取り上げるのはスウェーデンの大学等の研究機関が発表した「プラスチックを分解出来る細菌」についてです。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋プラスチック問題の解決は、海洋保全のために不可欠と言われるほど重要視されている。
    ・海洋プラスチック問題の解決のために生分解性プラスチックが注目されているが、逆にプラスチックを分解する細菌の存在がスウェーデンのチャルマース工科大学等の研究として発表された。
    ・この研究では、海洋で1万2千種、土壌では1万8千種にも上る新たな細菌が発見された。
    ・現在は分解の仕組みなどは解明出来ていないため、今後の研究に期待される。


    海洋プラスチック問題を解決する細菌のイメージ画像


    ■海洋プラスチック問題の解決のために有望視される、プラスチックを分解出来る細菌を発見

    このブログでは海洋汚染対策と海洋プラスチック問題の関わりについて繰り返し書いていますし、前回の記事では自然環境で分解されるプラスチック(=生分解性プラスチック)について書きました。

    今回は生分解性プラスチックの考え方とは逆に、現在既に流通し使用されているプラスチックを分解することが出来る細菌が発見されたという話題について書いていきます。

    従来、プラスチックは耐久性に優れるという利点があり、その利点が逆に、ごみとしても海の中で長期間分解されずに残るという欠点になっています。

    にも関わらず、自然界でプラスチックを分解出来る細菌・微生物が発見されたというのは大きなニュースです。


    ■今後は仕組みを解明し、特定のプラスチックを分解出来る細菌を作り出してプラスチックごみ問題の解決へ

    今回取り上げているプラスチックを分解出来る細菌・微生物についての研究は2021年10月にスウェーデンのチャルマース工科大学という大学の研究チームが発表したそうですが、実はプラスチックを分解するバクテリア自体は2016年には発見されていたみたいです。

    しかし今回の研究成果の凄いところは、発見した新たな細菌の種類。
    なんと海洋では1万2千種類、土壌では1万8千種類もの「プラスチックを分解する細菌」を発見したとのこと。

    しかもその細菌のうち60%近くは既存の分類方式では分類出来ない種にあたり、その細菌がプラスチックを分解する方法も、これまでに人間が発見してきた方法ではない可能性が高いというのですから驚きです。

    今後はこの細菌を研究し、特定のプラスチックを分解出来る細菌を作り出す研究に進んでいくようなので、今後の研究成果に期待が高まりますね。

    ■最後に

    今回はプラスチックを分解する細菌・微生物の発見について書きました。

    こういったニュースを見ると、まだまだ世界には人には理解出来ていないことが多くあるんだと思って、年甲斐もなく少しワクワクしました。

    こういった研究は今後もどんどん進んでいくと思うので、また具体的な研究成果が発表されるのを期待したいですね。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋プラスチック問題の解決策としての生分解性プラスチックへの期待と誤解について取り上げていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋プラスチック問題の解決は、海洋保全のために不可欠と言われるほど重要視されている。
    ・海洋プラスチック問題の解決のために注目されているのが、自然環境で分解されるためごみとして残らない生分解性プラスチック。
    ・ただ、全ての生分解性プラスチックがどんな環境下でも速やかに分解されるわけではなく、生分解性プラスチックの種類ごとに分解してくれる微生物も異なる。
    ・素材としての耐久性や、速やかに分解しなくとも緩やかに分解していくことから扱いが難しいのが生分解性プラスチックの特徴だが、使用する際に分解を開始するタイミングを指定できるようにする研究などが進んでおり、今後に期待される。


    海洋プラスチック問題対策として期待される生分解性プラスチック


    ■生分解性プラスチックは海洋プラスチック問題(海洋汚染問題)の解決策として期待されている

    これまでの記事でも書いてきたように、海洋汚染対策は海洋プラスチック問題とは切っても切れないほど強い関連性があります。

    そのため、海洋プラスチック問題の解決のために、様々な解決策が提案されていて、その中でも生分解性プラスチック関連の研究は、かなり期待の大きい分野です。

    生分解性プラスチックとは、つまりは自然環境の中で微生物等によって分解されるプラスチックのこと。
    以前の記事で取り上げた、寒天等を使った緩衝材も、生分解性プラスチックに近い取り組みですね。

    この生分解性プラスチックを活用すれば、プラスチックの欠片が海を長期間漂流することが問題になっている海洋プラスチック問題・マイクロプラスチック問題の解決に繋がると考えられており、大きな注目を集めています。



    ■生分解性プラスチックは万能ではなく、種類ごとに分解される環境や微生物が違う

    生分解性プラスチックを全てのプラスチックと置き換えれば、海洋プラスチック問題は解決する」と誤解されている方も中にはいらっしゃいますが、実はそう簡単な問題ではありません。

    ひとくちに生分解性プラスチックと言っても、速やかに分解されるための環境は種類ごとに様々で、分解されやすい微生物の種類・密度があります

    しかし、プラスチックが使われる環境は、地中・地表・水中・高温・低温・湿地・乾燥地など、あまりにも多種多様です。

    そのため、全てのプラスチックを単一の生分解性プラスチックで置き換えてしまうと、うまく分解されず、結局海洋プラスチック問題の解決にならないケースが出てくると考えられています。

    また生分解性プラスチックは、使用せずに保存している期間にも緩やかに分解されていくケースが多いです。
    そのため長期間の使用に向かないことも課題として挙げられますし、従来のプラスチックと比べると耐久性で劣るとも言われています。





    ■生分解開始スイッチを持つ海洋生分解性プラスチック等、課題を解決する試みが進んでいる

    まだまだ課題の多い生分解性プラスチックですが、その課題の解決のための試みもどんどん行われています。

    例えば2021年に発表された群馬大学、東京大学、東京工業大学、理化学研究所、海洋研究開発機構等が関わる粕谷 健一さんのプロジェクトでは、生分解性プラスチックが分解されるタイミングをコントロールするスイッチ機能を付与した海洋生分解性プラスチックを開発しようと研究しているそうです。

    この研究が実れば、海で分解されずに残ってしまう生分解性プラスチックを減らしたり、長期保存中に勝手に分解されてしまうという生分解性プラスチックの不便さが改善されることに繋がるため、研究成果が期待されますね。




    ■最後に

    まだまだ課題が多いとは言え、生分解性プラスチックは海洋プラスチック問題の解決に大きく貢献することは間違いないと思います。
    今後も様々な機関の研究にも注目して、自分の生活の中でも積極的に生分解性プラスチックの商品を使っていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策・環境汚染対策に取り組む企業として、ヴィーガンレザーの活用を初めとした地球に優しい素材の活用大手アパレルブランド『H&M(エイチアンドエム)』が5月12日に発売した『Innovation Stories(イノベーション・ストーリーズ)』の第5弾『Cherish Waste Story Collection(チェリッシュ・ウェイスト・ストーリー・コレクション)』について取り上げていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・『H&M(エイチアンドエム)』はサステナビリティのための取り組みとして『Innovation Stories(イノベーション・ストーリーズ)』というキャンペーンを実施している。
    ・『Innovation Stories(イノベーション・ストーリーズ)』の第5弾『Cherish Waste Story Collection(チェリッシュ・ウェイスト・ストーリー・コレクション)』では植物性素材100%のヴィーガンレザーを使用するなど、素材やデザインを通して自然を大切にすることを訴えかけている。
    ・不要になった場合でも服を捨てるのではなく譲ることを想定し、メッセージを書き込めるラベルを裏地に用意することで、リユースを促している。


    海洋保全のための取り組みとしてのヴィーガンレザーのイメージ画像



    ■『H&M(エイチアンドエム)』が100%植物由来のヴィーガンレザーやリサイクル素材のみでコレクションを展開

    世界を代表するファストファッションブランド『H&M(エイチアンドエム)』は、革新的な素材や技術・製造工程にスポットを当てた『Innovation Stories(イノベーション・ストーリーズ)』というキャンペーンを2021年から展開しています。

    その第5弾である『Cherish Waste Story Collection(チェリッシュ・ウェイスト・ストーリー・コレクション)』では、特に環境保全・海洋保全を考えた素材を採用しているようです。

    コレクション内容としては、植物性の繊維や油等を使うことで石油由来の素材を一切排除したヴィーガンレザー『MIRUM®』や、ごみとして捨てられるはずだった廃棄プラスチックから作った繊維、空気と温室効果ガス内の炭素を海洋微生物を用いて変化させた生分解性プラスチック『AIRCARBON』等、自然に配慮した素材を採用しつつ、目を引くデザインの服が並んでいます。




    ■素材やデザインで環境保全・海洋保全を訴えるだけでなく、リユースを促す仕組みも用意

    そんな『H&M(エイチアンドエム)』のキャンペーン『Cherish Waste Story Collection(チェリッシュ・ウェイスト・ストーリー・コレクション)』で、個人的に良いなと思ったのが、服の裏地に仕込まれたメッセージ用のラベルです。

    洗濯用のタグのようについたこのラベルは、購入した人が服を着なくなっても捨てることなく、誰かに譲ることを促すための仕組みとのこと。

    服をリサイクル素材で作ることも海洋保全には勿論効果的ですが、リユース(再利用)を促すこういった取り組みが、何だか人の繋がりを表現している気がして印象的でした。



    ■最後に

    今回は世界的ファストファッションブランド『H&M(エイチアンドエム)』のキャンペーン『Innovation Stories(イノベーション・ストーリーズ)』第5弾である『Cherish Waste Story Collection(チェリッシュ・ウェイスト・ストーリー・コレクション)』について取り上げました。

    アパレル業界、特にファストファッションの業界は、服を製造する際に多くの水を必要としたり、服の買い替えで資源を多く使うなど、まだまだ環境汚染・海洋汚染への影響が大きい分野です。

    だからこそ、今後もアパレルメーカーの取り組みには、より一層注目していこうと思いますし、個人的にも、自分の服のリサイクルに積極的に取り組んでいきます。

    まずは新品の服だけじゃなく、メルカリやセカンドストリートで中古の服を選択肢に入れるところから始めましょうかね。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は日本を代表する大企業である、大手飲料メーカー『サントリー(SUNTORY)』の海洋汚染対策として「ボトルtoボトルの水平リサイクル」での化石由来原料の使用量ゼロを目指す取り組みについて取り上げていきます。

    ■この記事のまとめ
    ・『サントリー(SUNTORY)』は日本を代表する飲料メーカー。
    ・『サントリー(SUNTORY)』は2005年からは「水と生きる」というテーマを掲げ、2017年には『水理念』として『水循環を知る』『大切に使う』『水源を守る』『地域社会と共に取組む』の4つを掲げており、具体的な活動として、『水の3R(Reduce/Reuse/Recycle)』にも取り組んでいる。
    ・『サントリー(SUNTORY)』が5月9日から開始したのが、「ボトルtoボトルの水平リサイクル」で、これは飲料用ペットボトルのごみを原料としてリサイクルし、飲料用ペットボトルを作るという取り組み。
    ・「ボトルtoボトル」は、人の口に入るものを入れる容器をリサイクル原料で作るという点で安全性を担保するのが課題だったが、2011年に論文として発表した内容を基礎として研究を進めて実現した。
    ・『サントリー(SUNTORY)』では、グループ全体で使用する全てのペットボトルを2030年までにリサイクル原料or植物由来原料に切り替えることで、新たな化石由来原料を使わないことを目指している。


    海洋プラスチック対策・ペットボトルリサイクルのイメージ画像


    ■大手食品企業として『サントリー(SUNTORY)』は水を大事にしている

    『サントリー(SUNTORY)』は言わずと知れた日本を代表する飲料メーカーです。
    実は『サントリー(SUNTORY)』は、自分たちが飲料を作ることもあって水質汚染対策等にかなり積極的で、2005年からは「水と生きる」というテーマを掲げています。

    2017年には『水理念』として『水循環を知る』『大切に使う』『水源を守る』『地域社会と共に取組む』の4つを掲げ、具体的な活動として『水の3R(Reduce/Reuse/Recycle)』にも取り組んでいるエコ意識の高い企業なのです。

    そんな『サントリー(SUNTORY)』が、2022年5月9日から「ボトルtoボトル」の水平リサイクルで化石由来原料の使用量をゼロにしようという取り組みを開始しました。

    ■『サントリー(SUNTORY)』は「ボトルtoボトル」を進めて化石由来原料の使用量ゼロを目指す

    「ボトルtoボトル」の水平リサイクルとは、つまり「ペットボトルのごみを原料としてペットボトルを作る」というリサイクルです。

    従来のペットボトルは、石油等の資源から作り出した化石由来原料を使ったプラスチックが主な素材。

    しかし、化石由来原料は動植物の遺骸が長い時を経て化学変化した化石由来燃料がもとになるので、使用可能な量に限りがあり、採掘には大きなエネルギーが必要です。

    そのため、化石由来原料を植物由来原料やリサイクル原料で代替が出来ないかという試みがいくつも行われてきました。
    『ユニクロ(UNIQLO)』が飲料用ペットボトルのリサイクル原料で作ったフリース等が代表例ですね。

    ただ、食品を入れる容器をリサイクル素材で作ることについては、安全性の面が大きな課題となって、実現が難しいと言われ続けてきた背景があります。

    『サントリー(SUNTORY)』はこの課題に積極的に取り組み、2011年には「ボトルtoボトル」に関する論文を発表。
    この論文を基にして研究を続けたことで、2022年5月9日の「ボトルtoボトル」の水平リサイクル開始に漕ぎつけたのです。

    『サントリー(SUNTORY)』は今後の展望として、2030年までに『サントリー(SUNTORY)』グループで使用する全てのペットボトルをリサイクル原料または植物由来原料100%に切り替えることと、それによる新たな化石由来原料の使用ゼロの実現を描いています。






    プラスチック由来のペットボトル飲料のイメージ画像

    ■最後に

    今後、『サントリー(SUNTORY)』が掲げるように、化石由来原料の使用量をゼロにしてリサイクル原料と植物由来原料のみで容器を供給できるようになれば、海洋プラスチック問題の悪化は大幅に減速出来ると思います。

    国内外問わず、他の食品メーカーも含めて是非実現してほしいですね。

    『サントリー(SUNTORY)』は新しいことにどんどん取り組んでいる企業なので、今後の動きにも注目していきます。




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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための個人や企業の取り組みについて、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回はスウェーデンのIT企業『ドコノミー』が海洋プラスチック問題の対策として取り組んでいる、プラスチックの使用量・CO2の排出量がわかるクレジットカードについて取り上げていきます。

    ■この記事のまとめ
    ・海洋汚染の大きな要因とされる「海洋プラスチック問題」が深刻化している
    ・企業の海洋汚染対策の取り組み例として、スウェーデンのフィンテック(=IT&金融)企業である『ドコノミー(Doconomy)』の「プラスチックの使用量とCO2の排出量がわかるクレジットカード」が話題。
    ・『ドコノミー(Doconomy)』はテーマとして「人々が気候変動に対する影響を理解し、行動変容を加速するためのツール・エコシステム」を掲げている企業。
    ・認識しづらかった地球へのダメージについての認識を促すことで、消費者が当事者意識を持って環境に配慮した選択・意思決定が出来るようにしていく。
    ・個人としても企業・法人としても、自分たちの選択での地球への影響を認識して、日々の選択を変えることが自然や海を守ることに繋がる。



    海洋プラスチック問題の対策になるIT企業の取り組みイメージ

    ■海洋プラスチック問題に個人・企業・公的機関を問わず、様々な取り組みを行っている

    このブログでメインに取り上げている海洋プラスチック問題とは、海へ流出したプラスチックごみが長期に渡って海に残り続けるというもので、海洋汚染問題について考えるときに避けては通れない問題です。 だからこそ個人・企業・公的機関を問わず海洋プラスチック問題への様々な対策を実施しており、今回紹介するスウェーデンのIT企業(フィンテック企業)『ドコノミー(Doconomy)』の「プラスチック使用量がわかるクレジットカード」もその1つです。



    海洋プラスチック問題対策としてクレカを使う男性



    ■スウェーデンのIT企業『ドコノミー(Doconomy)』の「プラスチック使用量がわかるクレジットカード」で海洋プラスチック問題に当事者意識を持つ

    『ドコノミー(Doconomy)』はスウェーデンのフィンテック(=IT&金融)企業で、「人々が気候変動に対する影響を理解し、行動変容を加速するためのツール・エコシステム」というテーマを掲げています。

    実際に『ドコノミー(Doconomy)』は2018年に創業して以来、『国連気候変動枠組条約(UNFCCC)』と提携して、二酸化炭素排出量がわかるクレジットカードなどの金融サービスを開発してきた実績があります。

    そんな『ドコノミー(Doconomy)』が海洋環境保護団体『パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ(Parley for the Oceans)』と長期パートナーシップを組んで発表したのが「プラスチック使用量がわかるクレジットカード」 です。

    このクレジットカードは、利用者が商品を購入した際「どの商品がどれだけのプラスチックを使用しているかを、アプリで把握することが出来るようにする」というもの。

    これを使えば、1人1人が環境への影響を意識して購買行動を行うことが出来るようになりそうですね。

    『パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ(Parley for the Oceans)』のシリル・グッチ(Cyrill Gutsch)CEOは「見えない脅威と戦うことは出来ない」と言っており、普段の生活の中ではなかなか考えることが少ない環境汚染対策・海洋汚染対策への認識を高めることが重要です。

    このクレジットカードは日本ではまだ作れなさそうですが、こういったサービスを活用して、日常の中で環境への影響について考えた選択をする人が増えれば、海を守ることに繋がっていきそうですね。


    doconomyが提供するCO2排出量を表示するアプリ画面

    ちなみにこちらの画像は、『ドコノミー(Doconomy)』が提供する「CO2排出量がわかるアプリ」の画面イメージです。プラスチック使用量を表示するほうはイメージ画像が見つかりませんでしたが、おそらくこういった表示形式になるんだと思います。

    日本ではプライム市場(元・東証一部)へ上場している企業に対してカーボンニュートラル(CO2排出量の実質ゼロ化)が実質義務化され、その施策の一環として各企業がCO2排出量を把握する動きも活発です。

    プラスチック使用量についても同じように、より多くの企業が現状を把握して改善していけるように、こういったサービスが広まっていくと良いですね。




    ■最後に

    世界各国の企業がどんどん海洋プラスチック対策・海洋汚染対策に取り組んでおり、この流れは今後も更に加速していくと思います。

    日本もSDGsの意識がどんどん高まっているので、この調子で色々な施策に取り組んでほしいですね。

    ちなみにこのサービスを日本でも受けられるのかは、調べてもわかりませんでした。笑
    もしご存じの方がいたら、コメント等でこっそり教えてください。

    今後は日本企業の取り組みについても積極的に取り上げていきます。


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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、個人的に面白い・読みやすいと思った海洋保全系のnoteの記事3選として、徳力基彦さん・戸川みゆきさん・猫目彩介さんのnoteの記事について取り上げていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・徳力基彦さんは実業家であり、note株式会社のプロデューサーで、世界の時事ネタやSNS関連のニュースなどを記事にしている。
    ・自分とは違った視点を得られる記事として魅力的な媒体。
    ・今回紹介する
    徳力基彦さんの記事ではアディダスの海洋保全の取り組みについて取り上げている。

    ・戸川みゆきさんは経営者で、主に旅行や世界各地の文化、映画などを記事にしている。
    ・旅行に行った気分になれるくらい詳細な体験談と綺麗な風景写真が魅力。

    ・今回紹介する戸川みゆきさんの記事では、サンゴ礁の植え付けの体験談を書いている。

    猫目彩介さんは小説家で、主に小説を書く中で感じたことや価値観についてを記事にしている。
    ・独特な考え方もありつつも納得できる上、読みやすいため読み物として魅力的。
    ・今回紹介する猫目彩介さんの記事では、ダイビングインストラクターから聞いた話を入り口に地球温暖化・海洋汚染・海洋プラスチックについて書いている

    ・徳力基彦さん・戸川みゆきさん・猫目彩介さんの記事はどの記事も読みやすいため、海洋保全関連以外でも知見を広げる読み物としておすすめ。




    海洋保全・海洋汚染対策 ブログ・noteのイメージ画像

    ■経営者 戸川みゆきさんのサンゴ礁の植え付け体験談の記事

    2つ目のnoteの記事は、戸川みゆきさんのnoteです。
    戸川みゆきさんは世界中を飛び回ってらっしゃる経営者で、世界各地を旅行した際の体験談や各国の文化、あとは趣味の洋画についての記事をよく書いています。

    こんなに各地を旅行するのは僕のようなサラリーマンには難しいので、旅行に行った気分になれるくらい体験したことを詳細に書いてくれている戸川みゆきさんのブログは、読んでいて楽しいです。

    今回紹介する戸川さんの記事では、沖縄に旅行に行った際のサンゴ礁の植え付け体験について、かなり細かく書いています。

    写真の彩りも素晴らしいですし、聞いた話を感想を交えながら書いてくれている、読んでいて楽しい記事です。





    戸川みゆきさんのイメージの画像


    ■小説家 猫目彩介さんの海洋汚染対策全般についての記事

    最後に紹介するのは、小説家の猫目彩介さんのnoteの記事です。
    猫目彩介さんは、小説家として執筆活動をされている20代の方で、小説の傍らnoteも書かれています。

    猫目彩介さんの海洋保全についての記事は、今回紹介する中では1番新しい記事です。

    かなり包括的に地球温暖化・海洋保全・海洋プラスチックについて書かれていて、個人的には「文系にもわかりやすく説明された海洋保全の記事」だと思います。

    海洋保全関連の情報が整理され、改めて海洋汚染対策・環境汚染対策への取り組みの必要性についても考えさせてくれる良記事です。


    ■実業家 徳力基彦さんのアディダスの海洋汚染対策についての記事

    1つ目の記事は、徳力基彦さんのnoteです。
    徳力基彦さんはNTTやIT系コンサルティングファームで勤められていたところから、現在はnote株式会社でnoteプロデューサーとして活躍されている実業家・ブロガーです。

    その仕事柄か、メインとして取り上げているのは世界の時事ネタやSNS関連のニュースなどで、読んでいてかなり勉強になります。

    今回紹介する徳力基彦さんの海洋保全の記事は、僕も以前にブログで紹介したadidas(アディダス)の取り組みについて書いた記事です。

    僕は事業そのものについて詳細に調べて書くところまでは出来ますが、この記事のように事業。市場の規模や日本企業の体質についてまで考えて情報収集するのはまだまだ慣れていないため、ライターとしても勉強になりました。

    日本の将来について考えさせてくれる、興味深い記事です。






    今回は、海洋保全についての面白い・読みやすいnoteの記事として徳力基彦さん・戸川みゆきさん・猫目彩介さんの記事を紹介しました。

    どのnoteもそれぞれ特色があって、様々なことに興味を持つきっかけにもなる媒体です。

    今後も気に入った記事については、こういった形でちょこちょこ紹介していきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、プラスチックのリサイクル方式の一つ、サーマルリサイクルについて書いていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋汚染の原因としてプラスチックごみ・マイクロプラスチックごみが問題となっている。
    ・海洋保全のためにプラスチックごみを減らす施策がいくつも試されており、リサイクルはその代表的な例。
    ・プラスチックのリサイクルにはケミカルリサイクル、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクルの3種類の方式がある。
    ・サーマルリサイクルでは、プラスチックごみを燃料として再利用している。
    ・サーマルリサイクルは、最もシンプルで幅広いごみに対応可能なリサイクル方法だが、有害物質の発生が課題。



    海洋プラスチックを燃やすイメージ


    ■海洋プラスチック問題の対策としてのリサイクル

    このブログでも繰り返しお話していますが、海洋保全に取り組む上で、海洋プラスチック問題は避けては通れません。

    海洋プラスチック問題とは、海へ流れたプラスチックごみが、その耐久性の強さ故に長期間海に残るため、自然に悪影響を及ぼすという問題です。
    詳しくはこちらの記事でも書きましたのでご参照ください。

    この問題を解決するために、プラスチックごみを有効活用することで海への流出量を減らすためのリサイクルを推し進める活動が行政・民間を問わず活発に行われています。

    ■ごみを燃やして燃料として活用するサーマルリサイクル

    プラスチックのリサイクルは、サーマルリサイクル、ケミカルリサイクル、マテリアルリサイクルの3つに分類されています。

    今回はこのうち、サーマルリサイクルについて書いていきます。
    それぞれのリサイクル方法について簡単に説明すると

    ・サーマルリサイクル:プラスチックごみを燃焼して、燃料として活用する
    ・ケミカルリサイクル:プラスチックごみを化学的に分解して、原料として製品を作る
    ・マテリアルリサイクル:プラスチックごみを、そのまま素材として製品を作る

    となります。

    マテリアルリサイクルについてはこちらの記事で、ケミカルリサイクルについてはこちらの記事で書いているので、ぜひ読んでみてください。

    ■最も幅広いごみに対応出来るが、有害ガスが発生する点が課題

    3つのリサイクルの中でも、最も幅広いごみに対応出来るのがサーマルリサイクルです。

    シンプルにごみを燃やして燃料とするため、ほとんどごみの種類を問わずにリサイクル出来ます。
    実際に、日本国内のプラスチックごみの半分以上はサーマルリサイクルで処理されているほどです。

    サーマルリサイクルの利点としては、
    ・埋め立てる必要のあるプラスチックごみの量を減らすことが出来る
    ・プラスチックの劣化で発生するメタンガス(温室効果ガス)の排出を減らすことが出来る
    などが挙げられます。

    また、プラスチックごみは燃やした際に発生する熱の量が同量の紙の3倍程度もあるため、サーマルリサイクルに向いているそうです。

    逆にデメリットとしては、燃やす際に発生するダイオキシン等の有害物質が挙げられます。
    有害物質の排出量は技術の進歩によって減ってはいますが、まだまだ完全に無くすことは出来ません。

    燃やすという処理の性質上、どうしても二酸化炭素が発生することもデメリットと言えるでしょう。

    RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel 主に産業廃棄物のうち、マテリアルリサイクルが困難な古紙及びプラスチック類を原料とした高品位の固形燃料)などの技術で有害物質の発生を抑える取り組みも進んでいるため、今後の技術の発展に期待したいところです。




    RPFの例の画像 出典 日本RPF工業会

    ■最後に

    今回はサーマルリサイクルについて書きました。

    今回の炎の画像を探しているときに『鬼滅の刃』の煉獄さんの画像を見たせいで、この記事を書いてる間ずっと「心を燃やせ。プラスチックごみも燃やせ。」ってフレーズが頭の中に浮かんでました笑

    もっとたくさんの人に海洋保全について知っていただきたいと思っているので、今後はこういったネタも含めて、子どもにもわかりやすく伝わるような記事を書いていけたらと思っています。


    これまでと記事の雰囲気が少し変わるかもしれませんが、よろしくお願いします。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、プラスチックのリサイクル方式の一つ、ケミカルリサイクルについて書いていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋汚染の原因としてプラスチックごみ・マイクロプラスチックごみが問題となっている。
    ・海洋保全のためにプラスチックごみを減らす施策がいくつも試されており、リサイクルはその代表的な例。
    ・プラスチックのリサイクルにはケミカルリサイクル、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクルの3種類の方式がある。
    ・ケミカルリサイクルでは、化学的手法でプラスチックを分解することで、原料として再利用出来るようにする
    ・ケミカルリサイクルでのプラスチックのリサイクルは、幅広い用途に使える可能性がある一方で添加物の処理技術とコストが課題




    海洋保全・海洋汚染対策



    ■海洋汚染の原因であるマイクロプラスチック対策としてのリサイクル

    このブログでも繰り返しお話していますが、海洋汚染の大きな原因の一つとしてプラスチックごみとマイクロプラスチックごみの問題があります。

    プラスチックごみが海へ流れた際、素材の耐久性が仇となって長い間海にごみが残ってしまい、自然への悪影響があるという問題です。
    詳しくはこちらの記事でも書いています。

    そんな問題を解決する方策として、排出されるプラスチックごみの量を減らすリサイクルを推進する動きが、行政・民間を問わず活発です。

    ■ごみを分解することで原料として使いやすくするケミカルリサイクル

    プラスチックのリサイクルは、ケミカルリサイクル、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクルの3つに分類されています。

    今回はこの中から、ケミカルリサイクルについて主に書いていきます。
    それぞれのリサイクルの特徴としては簡単に言うと

    ・ケミカルリサイクル:プラスチックごみを化学的に分解して、原料として製品を作る
    ・マテリアルリサイクル:プラスチックごみを、そのまま素材として製品を作る
    ・サーマルリサイクル:プラスチックごみを燃焼して、燃料として活用する

    と言った感じです。

    マテリアルリサイクルについてはこちらの記事でも書いているので、ぜひご覧になってください。

    ■幅広い用途に使える可能性がある一方、技術面とコストが課題

    3つのリサイクルの中でも、ケミカルリサイクルはプラスチックごみを化学的に分解して活用することから、幅広い用途に活用できるという大きなメリットがあります。

    マテリアルリサイクルの記事ではごみの分別について書きましたが、ケミカルリサイクルではマテリアルリサイクルと比べると、分別されていないごみも処理しやすいのもメリットの一つです。

    リサイクルの過程でごみを分解して分離しやすい形にするため、分別されていないごみにも対応しやすいとのこと。

    ただ、まだまだ技術面に課題があり、コストも高いというデメリットもあります。

    特にプラスチックごみに含まれる添加剤を除去する技術については、まだまだ発展途上な部分も多いです。
    また、マテリアルリサイクルと比べると、分解という過程を経るため、エネルギー消費などが増えるのもデメリットの一つです。

    将来的にはどんなプラスチックごみも、分解して原料に出来る日が来て、プラスチックごみのリサイクル率が100%になる日も来るかも?

    そんな未来を楽しみに待ちたいですね。



    海洋保全・海洋汚染対策

    ■最後に

    今回はケミカルリサイクルについて書いていきました。
    将来的にはどんなプラスチックごみも全て対応出来るようになる日が来るかも知れませんが、今はまだまだ発展途上。
    ケミカルリサイクルの技術の発展を待つより、しっかり自分の家から出るごみの分別をして、マテリアルリサイクルしやすいごみにするように気をつけていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策とは切っても切り離せない関係にある海洋プラスチック対策の一つであるマテリアルリサイクルについてと、マテリアルリサイクルのために日常で出来る活動としてゴミの分別について書いていきます。

    ■この記事のまとめ
    ・ネット上の海洋汚染対策の情報は海洋プラスチック問題の対策が大半を占めるほど両者は関係が深い。
    ・リサイクルには大きく3種類あり、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルに分類される。
    ・マテリアルリサイクルは廃棄プラスチックを原材料として再利用するリサイクル。
    ・マテリアルリサイクルのためにはゴミの分別が重要。
    ・ゴミの分別の中でもペットボトルの分別が重要で、キャップだけでなくフィルムもボトル本体と分ける必要がある。


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    ■ネット上では、ほぼ海洋汚染対策=海洋プラスチックごみ対策

    最近忙しくてなかなか更新が出来ていなかったのですが、やっぱりブログを始めたからか日常生活でも海洋保全に関わることに目が行きがちです。

    ただ、ネットで海洋保全・海洋汚染について調べてみると、ほとんどが海洋プラスチック問題への対策について書かれたページばかり。

    基本的には海洋保全のための取り組みとして一個人や一企業で出来ることとしては海洋プラスチック対策がもっとも現実的で効果的なのかもしれません。

    今後のこのブログでも主に海洋プラスチック問題に対する企業や個人の取り組みについて取り上げると思うので、よろしくお願いします。


    ■リサイクルにはマテリアルリサイクル・ケミカルリサイクル・サーマルリサイクルの3種類がある

    海洋プラスチック対策として、もっとも代表的なのがリサイクルです。このリサイクルですが、実は3種類に分類されるということをご存知でしょうか?

    リサイクルは
    ・マテリアルリサイクル:プラスチックごみを、そのまま素材として製品を作る
    ・ケミカルリサイクル:プラスチックごみを化学的に分解して、原料として製品を作る
    ・サーマルリサイクル:プラスチックごみを燃焼して、燃料として活用する
    の3つに分類されます。

    そして、この中でもプラスチックごみをそのまま原料とするためにエネルギー消費量が少ないマテリアルリサイクルが、最も自然環境への負荷が小さいと言われています。

    ということで今回はマテリアルリサイクルについて書いていきます。


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    ■マテリアルリサイクルにはペットボトルのキャップとフィルムを別で捨てるくらいの分別が大事

    マテリアルリサイクルというのは、廃棄プラスチックをそのまま原料として再利用するリサイクルのこと。

    このリサイクル方法では、ゴミの分別が大変重要。
    理由は、ゴミを素材ごとで分けることで、スムーズに原料として使えるようにするためです。

    「ちゃんとペットボトルのキャップは外して、ゴミの分別をやってるよ」という方も多いと思いますが、マテリアルリサイクルのための分別を考えた場合、実はボトルに巻き付いたフィルムまで剥がす必要があります。

    ペットボトルの本体とフィルムとでは使われているプラスチック素材の割合が違う場合が多く、更には印刷されたインクなどの不純物も多く混じってしまうため、フィルムは外して分別することが重要だそうです。

    ちなみに、ペットボトルの中でもくしゃくしゃに出来るくらい薄い素材のものもありますが、こういったボトルこそフィルムを外して分別するのが大事です。
    機械的にフィルムとボトルを分別する場合、風で吹き飛ばして重さの違いを利用して選り分けるそうですが、薄いボトルの場合は軽いためフィルムと分別するのが大変だと聞いたことがあります。

    こういった細かいところに気を使って、小さなことから海を綺麗にするお手伝いをしていきたいですね。




    ■最後に

    今回はマテリアルリサイクルとペットボトルの分別について書きました。
    こういった日常生活で出来ることについても今後は積極的に取り上げていきます。

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