海洋保全や海洋汚染の現状・対策についての備忘録

自分の勉強と備忘録を兼ねて、海洋汚染・海洋汚染に関してのブログを始めることにした、関西圏で暮らす32歳です。 プラスチック製品メーカー様をお客様にしていて、海外とのやり取りをしているため、英語が得意です。 自分の関わるプラスチックの業界が海洋汚染に大きく影響していることを知って、更には自分の大好きな海鮮や日本酒にも影響があるらしいと聞いてブログを立ち上げました。 基本的に海洋保全や海洋汚染の現状、対策、企業や個人の活動について調べて書いていきます。

    海洋保全や海洋汚染の現状について学び、対策についても勉強するブログです。プラスチックごみがもたらす影響などの話題が多いかも。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回も海洋保全に取り組む企業について書いていきます。

    取り上げるのは、前回の『木村アルミ箔』と同様に『e-tray』という食べられる器を製造・販売することで、使い捨てプラスチックごみの削減に貢献する『株式会社丸繁製菓』です。



    ■この記事のまとめ
    ・丸繁製菓は元々アイスクリームのコーンの製造メーカー
    ・『e-tray』は「eat」と「tray」を合わせた造語で、「食べられる器」
    『e-tray』を日本文化として発信したいという想いがある
    ・可食容器の発展のために、あえて特許取得をしていない
    ・『食べられるお箸(畳味)』なども開発



    ■使い捨てプラスチックごみを削減できる『e-tray』=「食べられる器」を日本文化として世界へ発信する『丸繁製菓』



    今回取り上げる『株式会社丸繁製菓』は、アイスクリームのコーンを製造するメーカーです。

    そしてアイスクリームコーンや最中を製造する技術を活かして作られたのが『e-tray』。

    『e-tray』とは、「eat」と「tray」を合わせて作られた造語で、でんぷん等で出来た「食べられる器」です。

    「食べられる器」というアイディアを思いついたのは、食品イベントの際に大量のごみが捨てられているのを見て、その削減のために考えた結果とのこと。

    「ごみを自然に優しい素材に変える」という取り組みは多くありますが、「食べられる器」なら、ごみ自体を減らすことが出来ます。

    実は日本では茶寿器(ちゃじゅのうつわ)という、「器として使用してお茶を数回飲んだあとに、お菓子として食べる」という器があります。

    こういった日本文化として「食べられる器」を広めていきたいという考えから、『丸繁製菓』では可食容器に関する特許取得をせず、新規参入しやすいようにしているそうです。

    なんか格好良いですよね。

    『e-tray』は既にグルメイベントや、ハワイのかき氷屋さん『マツモトシェイブアイス』でも使われているとのこと。

    ■いぐさで作った『食べられるお箸(畳味)』も海洋プラスチック対策として話題



    『丸繁製菓』では、器以外にも『食べられるお箸』の製造も行っています。

    その原料はいぐさ。畳の材料です。

    昔と比べると必要とされる畳の量が減ったため、いぐさを有効活用出来る案として考え出したとのこと。

    いぐさ自体も食物繊維が豊富で、健康に良いらしいので、食べてみたくなりますね。

    こういった取り組みが注目され、なんと世界のニュースチャンネル『CNN』にも取り上げられたそうです。

    今後も更に広まっていくと思いますし、『丸繁製菓』の動きに注目していこうと思います。

    ■最後に

    今回は、海洋汚染・海洋プラスチック対策として『e-tray』を販売する『株式会社丸繁製菓』について書きました。

    次回は、世界的スポーツ用品メーカー『adidas(アディダス)』とも協業しているNGO団体『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』について書いていきます。


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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録を兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋保全に取り組む企業について書いていきます。

    取り上げる企業は、『食べれるうつわ』で使い捨てプラスチックごみの削減に貢献している『木村アルミ箔株式会社』です。


    ■この記事のまとめ
    ・木村アルミ箔は創業130年のアルミ箔メーカー
    ・社訓である「よそとちゃうことせなあかん」を合言葉に、時代に合わせて商品開発
    ・平成20年から『食べれるうつわ』を発売
    ・海洋汚染の原因となる使い捨てプラスチックごみの削減に繋がると話題


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    「よそとちゃうことせなあかん」を合言葉に商品開発を行う『木村アルミ箔』



    今回取り上げる企業は『木村アルミ箔株式会社』です。

    『木村アルミ箔』は1930年に『木村商店』として創業し、当時は食品包装用の銀紙などを取り扱う日本で初めての「銀紙屋」として知られていました。

    戦後は『木村アルミ箔株式会社』として再出発し、自社でもアルミやフィルムを材料とした商品の製造を開始。

    お弁当のおかずが混ざらないように小分けにする小さなカップなどを主力として販売しています。

    会社ホームページの一番上に書かれた社訓「よそとちゃうことせなあかん」という考えを重視して、時代の流れに沿った商品開発を行っている企業です。


    『食べれるうつわ』がプラスチックごみ削減に繋がると注目



    そんな『木村アルミ箔』が大きな注目を集める理由が『食べれるうつわ』という商品です。

    『食べれるうつわ』はその名の通り、お弁当の小分け用カップを海苔昆布かつおなどで作ることで、カップまで全てを食べられるようにしようという商品です。

    海洋汚染の原因として重要視される使い捨てプラスチックごみは、こういった食品包装資材が大きな割合を占め、その対策として様々な取り組みがなされています。

    しかし『食べれるうつわ』なら、そのまま器を食べてしまうことで、ごみ自体を減らすことが出来、海洋保全に繋がるということで注目を集めています。

    まだまだ耐久性などは改善の余地があるとのことですが、今後の技術開発に期待したいですね。

    最後に

    今回は海洋保全に取り組む企業として、『食べれるうつわ』で使い捨てプラごみの削減に貢献している『木村アルミ箔株式会社』について書きました。


    次回は同じく海洋保全に貢献する企業として『株式会社丸繁製菓』について書いていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋保全活動としてサンゴの育成プログラム『コーラル・ナーチャリング』を行っているホテル『ハレクラニ沖縄』について書いていきます。

    ■この記事のまとめ
    ・沖縄は、サンゴの半数に及ぶ種類が生息する、世界有数のサンゴの楽園
    ・ホテル『ハレクラニ沖縄』は、ハワイ以外で初めて出来た『ハレクラニ』の2拠点目
    ・『コーラル・ナーチャリング』では、サンゴが死滅してしまった海域に新たなサンゴの植え付けを行う
    ・費用はホテル内の『ハレクラニブティック』でのエコバッグの収益から賄われる


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    サンゴの楽園 沖縄にオープンした、ハワイの老舗ラグジュアリーホテル『ハレクラニ沖縄』

    日本人にとって、マリンスポーツを目的とした旅行先として真っ先に挙がるのが沖縄。

    実は沖縄は、サンゴの全種類のうち約半数が生息する、世界でも有数のサンゴの楽園と言われています。

    そんな沖縄に2019年にオープンしたのがホテル『ハレクラニ沖縄』です。

    『ハレクラニ』は、ハワイの代表的な老舗ラグジュアリーホテルの1つで、100年以上もの間、ハワイのみに存在し、次のオープン先として沖縄が選ばれました。

    ハワイと沖縄にしか無いって言われると、余計に行きたくなりますね笑

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    ホテル『ハレクラニ沖縄』が、サンゴの育成プログラム『コーラル・ナーチャリング』を開始





    『ハレクラニ沖縄』は“地域環境の保全に貢献する”をミッションのひとつとして掲げています。

    その一環として今年スタートしたのが、サンゴの育成プログラム『コーラル・ナーチャリング』です。

    『ハレクラニ沖縄』は沖縄海岸国定公園内に位置し、サンゴに囲まれています。

    サンゴは世界全体で急速に白化・減少していっていますが、この国定公園内のサンゴも白化している部分は多いとのこと。

    そういったサンゴがかつての姿を取り戻すために、サンゴの苗を植えるのが『コーラル・ナーチャリング』です。

    『コーラル・ナーチャリング』の費用は全て、再生原料で作られたエコバッグの販売益で賄われる

    『コーラル・ナーチャリング』は収益目的で行われているのではなく、その費用は全て『ハレクラニ沖縄』内の『ハレクラニブティック』で販売される、再生原料で作られたエコバッグの販売益で賄われるそうです。

    また、『コーラル・ナーチャリング』はホテルの宿泊客もアクティビティとして体験でき、サンゴの保全のためのレクチャーや苗の植え付けの見学などが出来るとのこと。

    自然との触れ合いを通して海洋保全活動も出来るので、子供の教育の機会としても人気がありそうです。

    最後に

    今回はサンゴの保護活動として『コーラル・ナーチャリング』を行っているホテル『ハレクラニ沖縄』について書きました。

    『ハレクラニ沖縄』は、僕にとってはなかなか手が出ないくらいの高級ホテルですが、お金を貯めて泊まって、『コーラル・ナーチャリング』も体験してみたいですね。

    次回は海洋プラスチックの削減ために、捨てても海洋汚染にならない『食べれるうつわ』について書いていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋生物の4分の1が暮らすサンゴの価値と、白化(ダメージを受けた状態)が増えている原因、その対策の1つである自然に優しい日焼け止めの利用について書いていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋生物の4分の1もの種が、サンゴを生息地としている。
    ・近年はサンゴの白化が進んでしまい、生息地としての役割が果たせない地域も増えている。
    ・サンゴ白化の原因は海洋汚染と地球温暖化が主。
    ・マリンスポーツに必須の日焼け止めにも、サンゴを害する成分が入ったものが多い。

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    海洋生物の4分の1もの種が生息地域としているサンゴの白化(死滅)が進んでいる

    サンゴの白化についてニュースで頻繁に取り上げられていますが、僕はこれまでは「なぜそこまでニュースになっているんだろう?」と思っていました。
    海洋面積のうち、サンゴが占める割合はわずか0.2%程度。
    しかしわずか0.2%の面積にも関わらず、海洋生物のうち4分の1にも上る、およそ9万種の生物がサンゴを生息域としているそうです。

    そんな海洋生物にとって大変重要な役割を果たすサンゴですが、ここ数十年で急速に死滅していっています。
    世界最大のサンゴ生息地であるオーストラリア グレートバリアリーフでは、1995年から2017年にかけて、サンゴの種類と規模の両方が半減したという研究結果があるほどです。

    サンゴはダメージを受けると、表面で共生する褐虫藻が失われ、サンゴ自身の白い骨格が見えるようになります。

    この現象を白化と呼び、白化状態が続くとサンゴは死滅してしまいます。

    白化の原因は海洋汚染と地球温暖化

    この白化の主な原因とされるのが海洋汚染と地球温暖化です。

    化学物質やマイクロプラスチックが原因でサンゴにストレスを与えてしまい、白化が進んでいるとのこと。
    汚染物質を含む砂などがサンゴにかかった場合、サンゴ自身がそれを取り払うことは出来ないため、深刻な問題になりやすいようです。

    また、地球温暖化も大きな要因の1つです。
    サンゴにとっての適正水温は25℃から29℃。
    そこから2℃上昇するだけでも褐虫藻の死滅のリスクが高まり、結果的にサンゴの白化にも繋がります。

    マリンスポーツの必需品である日焼け止めなども、サンゴに有害な成分を含むものが多い


    強い日差しから肌を守るため、マリンスポーツをされる方の必需品となっている日焼け止めですが、実はサンゴにとって有害なオキシベンゾンやオクチノキサートなどの化学物質は含まれているものが多いようです。

    これを危険視したパラオ、ハワイ、ボネール(オランダ)では、既に有害成分を含んだ日焼け止めの使用を禁止しているとのこと。

    日本では禁止などはされていないようですが、出来るだけサンゴにダメージの無い日焼け止めを選んで使おうと思います。

    そのまま『サンゴに優しい日焼け止め』という名前の商品もあるらしいので、次に海に行くまでに探してみます。

    最後に

    今回は海洋生物の4分の1が暮らすサンゴの価値と、白化(死滅)が増えている原因についてについて書きました。

    次回はサンゴの保護活動として『コーラル・ナーチャリング』を行っているホテル『ハレクラニ沖縄』について書いていきます。



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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回も、海洋汚染の原因について書いていきます。

    4回目は『生活排水』についてです。

    ■この記事のまとめ
    ・実は水質汚染の最大の原因は生活排水だとも言われる
    ・産業排水は厳しい規制があるが、生活排水には無い
    ・世界的には90%の生活排水がそのまま放流されている
    ・一人ひとりが日々の生活で意識することが重要


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    生活排水は恒常的に排出されるため、水質汚染最大の要因とも言われる

    海洋汚染の原因といえば産業排水を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は生活排水のほうが大きな影響を与えています。

    しかも水質汚染の原因としては生活排水が最大の要因とも言われているのです。

    その理由としては、産業排水と比べて生活排水は規制がかかっていないことと、恒常的に排出されるものであることが挙げられるとのこと。

    たしかに全世界80億人近い人々の生活排水が毎日排出されることを考えると、海洋汚染への影響が大きいのも納得です。


    世界的には90%の生活排水がそのまま河川・海へ流入

    日本では下水道が整備されているため、生活排水がそのまま河川や海へ流入することは少ないです。
    しかし、世界ではおよそ9割もの生活排水がそのまま河川・海へ流入しているとのこと。

    生活排水にはし尿などの排泄物や、先日の記事で取り上げたようなマイクロプラスチックなどのゴミも含まれます。

    排泄物などの有機物は赤潮の原因になりますし、インスタント食品や洗剤、化粧品などには、海洋生物にとって有害な物質が含まれたものも多いです。

    このため、生活排水は海洋汚染に繋がる大きな問題として重要視されています。


    一人ひとりが生活排水を意識して生活することが必要

    解決出来れば海洋保全への道が大きく前進しそうな生活排水の問題。

    しかし、日本でさえまだまだ規制が進んでいない現状で、世界的に法整備を整えるのは難しいようです。

    そのため、まずは一人ひとりが生活の中で排水について意識することが重要となります。

    洗剤は適量に抑え、お皿の油汚れは拭き取ってから洗い、生活用品の中で自然に優しいものに切り替えられるものは切り替える。

    小さなことの積み重ねが、将来的な海洋保全に繋がる一歩です。

    自然に優しい商品は他の商品と比べると少し高価なものもありますが、僕自身もまずはシャンプーやボディソープ、洗剤などから、自然に優しいものを探して置き換えていこうと思います。


    最後に

    今回は海洋汚染の原因といて、生活排水について書きました。

    次回は海洋生物にとって重要な役割を果たす『サンゴ』について書いていきます。



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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回も、海洋汚染の原因について書いていきます。

    3回目は『プラスチックゴミ・マイクロプラスチック問題への対策』についてです。

    前回までにもプラスチックゴミの問題点について書きましたが、その根幹にあるのがプラスチックの耐久性の強さです。

    既に海へ流出してしまったプラスチックゴミが無くなるのには莫大な時間がかかる。
    そのため、解決策として真っ先に上がるのがゴミの削減です。

    この記事では主に、使用するプラスチック自体の削減とプラスチックのリサイクル、そして生分解性プラスチックについて書いていきます。

    ■この記事のまとめ
    ・プラスチックゴミの対策として、使い捨てされているプラスチックの削減がある
    ・使い捨てプラスチックは、海洋プラスチックゴミ全体の半分近くを占め、その対策としてレジ袋の有料化が推進された
    ・他にもプラスチックの使用量削減のためにマイボトルやマイ箸を奨励する動きもある
    ・RPFを利用することで廃プラスチックの量を削減しようとする企業も多い
    ・生分解性プラスチックを利用し、プラスチックゴミを自然へ還す研究も進んでいる


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    使い捨てのプラスチックゴミを削減するためにレジ袋有料化やマイボトル・マイ箸などを推進

    プラスチックゴミの削減の話題として、必ず出てくるのがレジ袋の有料化についてです。

    日本では2020年にレジ袋有料化を導入。
    以前と比べて、マイバッグを持つ方が多く見られるようになりました。

    同様に、様々な自治体や団体がマイボトル・マイ箸などを奨励しています。

    これらは使い捨てプラスチックゴミの削減を目的とした施策です。

    使い捨てプラスチックゴミは海洋プラスチックゴミの約4割を占めるため、その削減は海洋保全に大きな影響力を持つと期待されています。

    RPFを使ったリサイクルでゴミ削減&コストダウン

    僕自身も関わりの深い、プラスチック製品の製造現場では、廃棄するプラスチックの削減にも取り組んでいます。

    プラスチック製品のメーカーにとっては、廃棄するプラスチックの量が減ることは、産業廃棄物処理業者へ支払う費用の削減にも繋がるため、注目度は高いです。

    そのための技術として注目されているのがRPF(Refuse derived paper and plastics densified Fuel)です。
    RPFは、廃プラスチックと古紙を原料とした燃料のことで、近年大きな注目を集めています。

    一定品質以上のRPFは売り物にもなるため、ゴミが売り物に変わるという点も注目の理由です。

    従来のプラスチックゴミの燃料(RFD)では、ダイオキシンの発生などの問題がありましたが、RPFの場合はそういった問題をクリアできることもあり、今後は更に普及するだろうと言われています。

    生分解性プラスチックで自然に還るプラスチック製品を まだ課題は多い


    生分解性プラスチックも、プラスチックゴミの問題に対する解決策として注目されています。

    生分解性プラスチックとは、自然に還りやすいプラスチックのことです。

    プラスチックが自然に還らないことがプラスチックゴミ問題の根幹にあるため、主に使い捨てされる用途のプラスチック製品は、可能ならばこちらに置き換えることが推奨されています。

    ただ、まだまだコストが高いことや、耐久性に不安があったりと課題も多いです。

    一方で既に実用化されている製品もあるため、多くの人々が積極的に生分解性プラスチックの製品を使っていけば、大量生産が可能になり、多少のコストダウンは期待できるかもしれませんね。

    今後はスーパーなどで買い物する際には、生分解性プラスチックの製品を探してみようと思います。

    最後に

    今回はプラスチックゴミやマイクロプラスチックの問題への対策について書きました。

    次回は海洋汚染の原因の一つである生活排水について、何が問題なのかを書いていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回も、海洋汚染の原因について書いていきます。

    2回目は『マイクロプラスチックがどういった問題に繋がるか』についてです。

    ■この記事のまとめ
    ・マイクロプラスチックは自然に還らず、長期的に海に残る
    ・船舶の航行の邪魔になったり、景観を損ねるなども問題
    ・プラスチック製品の時点で有害物質を添加されることも多い
    ・工業廃水などの化学物質を吸着することもある
    ・食物連鎖の中で海洋生物や人に食べられ、悪影響を与えている
    ・有害物質の運び手にもなってしまい、放射性物質を運んでしまうケースもある

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    プラスチックゴミは海に長期的に残り、船舶の航行や景観に関わる問題の原因となる

    前回の記事でも書きましたが、プラスチックはたとえ極小サイズとなっても、数百年に渡ってその形をある程度維持してしまいます。

    このプラスチックの耐久性により、大量のプラスチックゴミが海を漂っている現状です。

    大量のプラスチックゴミは、船舶が航行する邪魔になったり、海の景観を損ねたりといった問題に繋がります。

    特に船舶の航行では、ゴミとの衝突や混入は、重大な事故に繋がりかねません。

    プラスチックは有害物質を含み、更には有害物質の運び手にもなる

    プラスチック製品は、プラスチックゴミとして海を漂う中で工業廃水などの化学物質を吸着してしまうこともあります。

    そしてプラスチックゴミは、マイクロプラスチックを食べた生物を、より大きな生物が食べることで、食物連鎖の中にも入り込んでいるとのこと。

    人間が食べる魚がプラスチックを食べているケースもあり、有害物質が人体に蓄積されることが何らかの悪影響に繋がる可能性も。

    他にも、プラスチックゴミが吸着した有害物質を、遠洋まで運んでいくケースもあります。
    放射性物質を吸着したプラスチックゴミが遠くのエリアまで運ばれ、健康被害が懸念されている地域もあるようです。

    最後に

    今回はマイクロプラスチックゴミが引き起こす問題の具体的な内容について書きました。


    次回はプラスチックゴミとマイクロプラスチックの問題への対策としてどんなモノがあるのかを書いていきます。



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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。
    今回から、海洋汚染の原因について書いていきます。

    1回目は『マイクロプラスチック』についてです。

    ■この記事のまとめ

    ・安価で使いやすいプラスチックで作られた製品が溢れている

    ・プラスチックは使い捨てされるケースも多い

    ・プラスチックゴミの多くが海へ流出している

    ・何十年も自然に還らないプラスチックのゴミが海洋を汚染している

    ・プラスチックゴミのうち、5mm以下のものをマイクロプラスチックと呼ぶ

    ・マイクロプラスチックは小さくなっても数百年に渡って海に残り続ける



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    プラスチックは、その耐久性故に長期間残り続けて海を汚染する

    僕たちの生活の中で、様々なモノを作るのに使われているプラスチック。

    安価・手軽かつ耐久性もある素材として、生活用品から建物、自動車などの乗り物にまで幅広く使われてきました。

    そして手軽な分、使い捨てされることも多いのがプラスチックゴミの特徴です。

    そういったプラスチックゴミは、河川を通じて海へ流出するケースが多くを占めます。

    その結果、海に存在するプラスチックゴミは既に1億5千万トンに及び、更に毎年ジェット機5万台相当の量(800万トン)が海へ流出しているとのこと。

    プラスチックゴミは長期に渡って自然に還らず、30年前のハンバーグの包装容器が、ほとんどそのまま見つかったケースもあるようです。



    水流や海岸との接触等で5mm以下に砕かれたゴミがマイクロプラスチック 小さくとも数百年残る

    プラスチックゴミは海を漂う中で、水流や海岸との接触、紫外線等の影響を受けて小さな欠片になります。
    そういったプラスチックゴミのうち、5mm以下のものをマイクロプラスチックと呼んで区別しています。

    プラスチック製品を製造するときに使う原料である「レジンペレット(ペレット)」のように、元の大きさが小さいプラスチックがゴミとして海へ流出する場合もマイクロプラスチックに含むそうです。

    小さくなっても自然へ還らず、数百年以上残り続けると言われるマイクロプラスチックは、生物に取り込まれて大きな影響を与えると言われ、大きな問題となっています。


    最後に

    今回はマイクロプラスチックとは何か、なぜ問題なのかについて書きました。

    仕事でプラスチックを使った製造現場に立ち会うこともあるため、ペレットなどが海へ流出したケースは個人的にかなりイメージしやすかったです。

    次回はプラスチックゴミとマイクロプラスチックが与える悪影響について、実例を踏まえて書いていきます。



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    海洋保全について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は僕と同じく海洋汚染や海洋保全について調べている方や、発信している団体のブログについて書いていきます。

    財団としても活動している団体と、個人、お店のブログで目についたものを1つずつピックアップしました。


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    発信のみならず、海洋保全のために実際に活動している団体『海洋政策研究所』


    まず1つ目のブログは『海洋政策研究所』のブログ。
    このブログは「海洋保全 ブログ」で検索すると1番目に出てくる人気ブログです。

    財団として研究開発資金の補助を行っていたり、東京大学の学生との産学連携での海中ロボット開発なども行っている団体で、海洋汚染とその対策について、かなり専門的なことまで発信してくれています。

    団体名の通り、海洋保全に関わる国際政治の動きなどにも触れていて、海洋保全の予備知識が無いところからでも、幅広い情報を目にするきっかけになってくれるブログです。



    企業としてのホームページもあり、そちらでもニュースなどを発信中。

    こちらのページで取り上げられる最新情報をチェックしつつ、関連した知識を調べて海洋保全について勉強していく予定です。

    旅行などの話題と合わせて、海洋保全やSDGsについても発信されている『戸川みゆき』さん


    続いては『戸川みゆき』という方のブログです。

    元々旅行や海が好きな方で、旅行先についての情報を歴史や文化的背景なども含めて書かれています。

    国内も国外も、知ってるようで知らないことまで書いてくれているので、読んでて楽しいです。

    海洋保全についてはダイビングがきっかけで興味を持ち、発信されています。





    しかもこちらの記事では、海洋ゴミとしてのプラスチックについて書かれています。

    プラスチック業界で働く職業柄、海洋プラスチック問題はかなり身近な話題なので、今回の記事で取り上げました。

    研究者などではなく個人として海洋保全について発信しているので、事前知識がなくてもスイスイ読めるのがありがたいです。

    サンゴなどの海洋生物の保全活動もされる様子。
    今後も旅行の記事も読みつつ、保全活動について発信された際には取り上げてみようと思っています。

    シュノーケリングの豆知識と合わせて海洋生物についても発信する『シュノーケリングショップ さんご礁の海から』 


    最後は石垣島で少人数制のシュノーケリングやグラスボートのツアーを提供している『シュノーケリングショップ さんご礁の海から』のブログです。

    こちらのブログでは、シュノーケリングに必要なものや豆知識、毎日の天気などと合わせて海洋生物の生態や保全についても発信しています。


    特にこの記事は、2011年に書いた記事を2020年に追記したもので、海とサンゴについての正しい知識を発信するという意気込みを感じられる記事です。

    内容も充実しており、サンゴについて、美しい景観の一部としてだけでなく、生態系の中での役割や経済への影響なども話題にしていて、様々な情報媒体のリンクも貼ってくれています。

    一般人と研究者のちょうど間くらいの立ち位置で書いてくださっていて、かなりわかりやすい内容です。

    まだ全てのリンク先を見たわけではありませんが、今後の記事を書く上でかなり参考になりそうです。

    最後に

    改めて色々な形で情報発信をされている団体・個人があることを認識する機会になりました。

    僕のブログはまだまだこれからですが、こういったブログなどで取り上げられている内容に触れつつ、自分でも更に深く調べて発信していこうと思います。

    トップページ海洋保全 海洋汚染対策
    こんにちは。

    ゆういちと申します。

    自分の勉強と備忘を兼ねて、海洋汚染・海洋汚染に関してのブログを始めることにしました。

    今回は1記事目ということで、まずは僕自身について書いていこうと思います。


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    普段はプラスチック関連企業をお客様とする商社の営業マン

    僕は関西圏出身で、今も関西圏で暮らす32歳です。
    仕事としては、プラスチック関連の製造メーカー様をお客様とする商社で営業マンをしています。

    自粛期間に入るまでは頻繁に出張していましたし、ヨーロッパなどへの海外出張もちょこちょこありました。

    最近はようやくお客様への訪問も少しずつ増えましたが、自粛期間中の在宅ワークのせいか、少しお腹が出てきたのが悩みです。

    趣味は美味しいお酒と海鮮を楽しみつつ音楽とアニメを鑑賞すること

    土日が休みになることが多いので、金曜日や土曜日は飲みに出ることが多いです。

    美味しいお酒と海鮮を求めて、一人で一泊旅行も行けちゃうタイプ。

    こじんまりした旅館で日本酒を飲みつつ、舟盛り食べつつ、好きなバンドのライブ映像やアニメを観るのが好きです。

    温泉に入って綺麗な景色を見ながらボーッとするのも大好きです。
    もちろんお酒を飲みつつ。

    最近はYouTubeのソロキャンプの動画を観るのもけっこう好きです。

    水泳部だったこともあって、たまに泳ぐこともありますが、たまにですね。

    ブログのきっかけは仕事を通して海洋汚染の現状を知ったから

    このブログを始めようと思ったきっかけは、自分の関わるプラスチックの業界が海洋汚染に大きく影響していることを知ったからです。

    以前から何となく知ってはいましたし、プラスチックのリサイクル関連のお仕事もあるので多少は調べたこともありますが、本格的に調べたことはありませんでした。

    しかし、自分の大好きな海鮮や日本酒にも影響があるらしいと聞いて、これはしっかり調べて、自分に出来ることから始めてみよう思いました。

    そんな話を友人としたところ、自分へのインプットのためにも個人ブログを始めてみたら良いんじゃないかという意見をもらったので、立ち上げてみました。

    最後に

    まずは海洋汚染の現状について調べたり、色々な企業・個人が海洋保全のためにどんな活動をしているのかを調べて記事にしていこうと思います。

    せっかくなので、一人ひとりが出来ることを一緒に考えて、美味しい海鮮や綺麗な景色を守れる一助になると良いなと思っています。

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