海洋保全や海洋汚染の現状・対策についての備忘録

自分の勉強と備忘録を兼ねて、海洋汚染・海洋汚染に関してのブログを始めることにした、関西圏で暮らす32歳です。 プラスチック製品メーカー様をお客様にしていて、海外とのやり取りをしているため、英語が得意です。 自分の関わるプラスチックの業界が海洋汚染に大きく影響していることを知って、更には自分の大好きな海鮮や日本酒にも影響があるらしいと聞いてブログを立ち上げました。 基本的に海洋保全や海洋汚染の現状、対策、企業や個人の活動について調べて書いていきます。

    海洋保全や海洋汚染の現状について学び、対策についても勉強するブログです。プラスチックごみがもたらす影響などの話題が多いかも。

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    トップページ海洋保全 海洋汚染対策

    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策に取り組む企業として、代替素材メーカーとして話題の日本企業『株式会社TBM』に注目し、その代替素材の一つである『LIMEX(ライメックス)』について取り上げていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋汚染の原因として、マイクロプラスチックゴミの問題は避けては通れない
    ・プラスチック使用量を減らす(=脱プラスチック)のために様々な代替素材の開発が進んでいる
    ・代表的なものとして『株式会社TBM』の『LIMEX(ライメックス)』や『CirculeX(サーキュレックス)』がある
    『LIMEX(ライメックス)』は枯渇リスクの低い無機物を50%以上含む代替素材
    ・『LIMEX(ライメックス)』はプラスチックと紙の両方の代替になる
    ・『LIMEX(ライメックス)』は水と木をほとんど必要としないため、紙と比べて環境負荷を低減
    『LIMEX(ライメックス)』はSDGsの17の目標のうち、8つの目標へ貢献出来る



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    ■脱プラスチックへの代替素材で話題の日本企業『株式会社TBM』

    海洋汚染問題で必ずと言って良いほど話題に上る海洋プラスチック問題。

    その対策として、そもそものプラスチックの使用量を減らすこと(=脱プラスチック)でプラスチックゴミを減らそうという考え方があります。

    そして前回もお伝えしたように、プラスチックの使用量を減らすために、代わりになる素材(代替素材)として色んなものが試されています。

    前回紹介した寒天などの既存の素材を試すのも有効な策ですが、もちろん新しい代替素材の開発も進められています。
    その新しい代替素材のメーカーとして代表的なのが日本企業の『株式会社TBM』です。

    『株式会社TBM』は環境配慮型の素材開発及び製品の製造販売などを手掛ける企業で、『LIMEX(ライメックス)』と『CirculeX(サーキュレックス)』という代替素材を開発・製造しています。

    将来的にはこの双方の素材を組み合わせることでプラスチックの循環型モデルの構築を目標にしてるそうです。


    ■プラスチックと紙の両方の代替になる『LIMEX(ライメックス)』

    『株式会社TBM』の2つの素材のうちの1つ、『LIMEX(ライメックス)』は50%以上が枯渇リスクの低い原料で出来た、プラスチックとしても紙としても使うことが出来る画期的な代替素材です。

    プラスチックの代替としてはゴミ袋、食品容器、ボールペン、ハンガーなどに既に採用されており、紙との代替してもメニュー表や名刺、地図、ポスターやパッケージに採用されています。

    『LIMEX(ライメックス)』は従来のプラスチック素材と比べてもかなり高品質にも関わらず、製造原料として使うプラスチックの使用量を減らすことで、ゴミとして排出されるプラスチック量を削減出来ます。

    主な原料は石灰石由来の炭酸カルシウムで、通常のプラスチックの主原料である石油と比べて、原料調達段階のCO2排出量が50分の1程度、燃焼したときのCO2排出量も半分程度に抑えられ、地球温暖化対策としても有効です。

    そして『LIMEX(ライメックス)』は、プラスチックと紙の両方の代替となることが可能な素材にも関わらず、水と木をほとんど必要としません。

    そのため、水質や森林の保全の観点からも有効だと考えられ、『LIMEX(ライメックス)』を採用することでSDGsの17の目標のうち8つの目標の達成に貢献できるそうです。

    SDGsを全面に出す企業などでは、社外へのアピールのために『LIMEX(ライメックス)』で作った名刺やノベルティを採用していることもあります。

    石灰石は地球上に無尽蔵なほどに存在するそうなので、石油のように枯渇しない点も、持続可能な発展の観点から考えると力強いですよね。


    ■最後に

    今回は脱プラスチックのための代替素材を開発することで海洋汚染対策に取り組む企業『株式会社TBM』の『LIMEX(ライメックス)』について取り上げました。

    次回は『株式会社TBM』の展開するもう一つの代替素材『CirculeX(サーキュレックス)』について取り上げていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策のために進められている脱プラスチックに向けての動きの一環として、プラスチックの代わりに使われている様々な素材(=代替素材)に着目し、代表例をまとめました。

    ■この記事のまとめ
    ・海洋汚染の原因として、プラスチックごみとマイクロプラスチックの影響は大きい。
    ・プラスチックごみを減らすために、そもそものプラスチックの使用量を減らす=脱プラスチックのために様々な素材が代替素材として使われ始めている。
    ・代替素材の代表例は紙、麦わら、寒天など。寒天は緩衝材としても使われている。
    ・新たな素材の開発も進んでおり、株式会社TBMの『LIMEX(ライメックス)』や『CirculeX(サーキュレックス)』などが注目されている。


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    ■海洋汚染の原因として、プラスチックごみの影響は多大

    これまでもこのブログで書いてきましたが、海洋汚染対策の話題となると必ずといって良いほど出てくるのが海洋プラスチックごみ・マイクロプラスチックの問題です。

    プラスチックは耐久性が高い素材であるため、細かくなっても超長期に渡って分解されることなく海に残り、生態系に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。

    この悪影響を抑えるために様々な企業や国、団体、個人がいろんな対策を練って実行しています。

    そんな対策の方向性の一つが、脱プラスチック(=プラスチックの使用量を減らす)という考え方です。

    ■脱プラスチックのために紙や寒天などの多様な代替素材を使用

    脱プラスチックのためには、現在プラスチックが使われている物品・商品を、別の素材から製造された物品に置き換えることが有効です。

    そのため、プラスチックに代わる素材(=代替素材)として、様々な素材が実験・使用されています。

    実用レベルに至っているものとしては、紙、麦わら、寒天などが代表例です。

    紙は、食器や容器などの素材としての代用がイメージしやすいと思います。
    耐久性が高く、加工もしやすい上に、木材由来であるため自然に優しい素材として注目されています。

    麦わらは、ストローとしての利用が有名です。
    英語で「ストロー(straw)」とは麦わらを表す単語でもあり、プラスチックが登場する前はストローといえば麦わらを使ったものだったそうなので、そのころに立ち返るような形ですね。

    寒天の使い方が個人的には一番意外でした。
    なんと、物品発送などの際に使う緩衝材としての用途が進められてるんです。
    確かに乾燥した寒天の束などを商品の箱詰めのときに使えば、衝撃吸収能力は期待できそうですね。

    また、従来の自然由来の素材だけでなく、自然に優しい新素材を開発する動きも活発です。

    特に『株式会社TBM』の『LIMEX (ライメックス)』という石灰石を使った素材や『 CirculeX (サーキュレックス)』という再生材料を使った素材が有名らしいので、今後の記事で改めて調べてみようと思います。


    ■最後に

    今回は、脱プラスチックの方策として有効な代替素材の代表例と、新しく開発されている素材についての概要を紹介しました。

    今後の記事で、各素材について改めて取り上げ、詳しく学んでいこうと思っています。


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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、エポスカードの丸井グループやアメリカン・エキスプレス、イオン銀行などが取り組んでいる、再生プラスチックでのクレジットカード・ICカード作りについてです。

    ■この記事のまとめ
    ・クレジットカードやICカードを再生プラスチックで作る取り組みが広まっている
    ・日本では特に、エポスカードを発行する丸井グループが、再生プラスチックの活用により、CO2の削減や持続可能な社会の実現を目指している
    ・丸井グループの再生プラスチック製カードの製造には大日本印刷や凸版印刷が協力した
    ・他にもアメリカン・エキスプレスやイオン銀行など、国内外の様々な企業がクレジットカードやICカードを再生プラスチックで作る取り組みを進めている





    ■『エポスカード』の丸井グループと大日本印刷と凸版印刷が、再生プラスチックでのクレジットカードを日本で初めて製造

    再生プラスチックの利用は、業界を問わず色々な形で進められています。
    その一つの流れとして、丸井グループと大日本印刷と凸版印刷は日本で初めて再生プラスチックを使ったクレジットカードを製造しました。

    丸井グループのクレジットカードである『エポスカード』を再生プラスチックで作ることで、温室効果ガスであるCO2の排出量を5年間で最大90トンも削減出来る試算が出ています。


    インタビュー記事を見る限りでは、かなり短期間で推し進めた企画だったようですね。
    これからは更にSDGsへの注目も高まると思いますし、海洋保全の観点からもこういう取り組みは大歓迎です。

    大日本印刷と凸版印刷が再生プラスチックを使うノウハウを持ったことで、他の色々な印刷物についても再生プラスチック化が進むかもしれません。

    今後も注目して、新しいニュースがあれば取り上げていきます。




    ■アメリカン・エキスプレスやイオン銀行など、国内外で様々な企業がICカードの再生プラスチック化に取り組む

    『エポスカード』以外にも、再生プラスチックを利用したクレジットカード・ICカードの製造は国内外で広まっています。

    世界的に先駆けとなったのは、アメリカン・エキスプレスが『Parley for the Oceans』とコラボして製造したクレジットカード。

    計画が発表されたのが2018年と、他の企業と比べてかなり早い段階で進めていたようですね。

    『adidas』『MoMA Design Store』とのコラボも取り上げましたが、『Parley for the Oceans』は本当に色んな企業とコラボしていて、今後もこのブログで取り上げることが多そうです。

    日本では他にもイオン銀行が、2022年5月から発行するICカードへの再生プラスチックの利用を表明しています。
    日本の銀行としては初めての取り組みですが、これがきっかけで銀行業界にも再生プラスチックの利用が広まると良いですよね。






    ■最後に

    今回は、エポスカードの丸井グループや大日本印刷、アメリカン・エキスプレス、イオン銀行などが取り組む再生プラスチックを利用したクレジットカード・ICカードついて調べました。

    年度が変わる際などにはカードを更新する機会も増えると思うので、更新時に選べる場合には再生プラスチック製カードにしてみようと思います。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策に取り組む企業として、『花王』の『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』について書いていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・花王は海洋保全を含め、様々な形で環境保護に取り組む『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』を進めている。
    ・海洋汚染対策としては再生素材のみでの容器や、単一素材での容器を採用することで、プラスチックごみの削減に取り組む
    ・再生素材の採用の代表例として、『アタックZERO』でリサイクルプラスチック100%の容器を採用がある。
    ・プラスチックごみの削減としては、薄いフィルム素材で出来た包装容器の本体化を促進している。


    ■『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』として、資源枯渇や海洋プラスチックごみの問題などに取り組む『花王』

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    『花王』では、『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』として、様々な活動に取り組んでいます。
    『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』とは、気候変動や高齢化、資源枯渇、海洋プラスチックごみなどの社会課題の解決を目指した『花王』の戦略です。

    19の重点取り組みテーマを設定しており、定期的にプレスリリースでの報告も行っています。
    今回はその中で、特に海洋汚染に関係がある、プラスチックごみの削減に関わる2つのテーマについて調べました。


    ■『アタックZERO』の容器として再生プラスチック100%のものを採用

    1つ目は、再生プラスチックの活用の取り組みです。

    『花王』では、洗濯用洗剤として有名な『アタックZERO』の容器を、再生プラスチック(リサイクルプラスチック)のみで作るという取り組みを行っています。

    廃プラスチックを有効利用することで、ごみとして処理されるプラスチックを削減し、持続可能な原料へ切り替える取り組みで、世界的にも珍しく、日本で包装容器に本格的に活用された初めての事例とのこと。

    再生プラスチックの利用が広まることは、ごみとして処理されてしまうプラスチックの量を減らし、結果的に自然を守ることに繋がっていきます。



    ■薄いフィルム素材の容器を本体容器として採用することでごみを削減


    2つ目は、使用するプラスチックを削減するための取り組みです。

    『花王』は、薄いフィルムでシャンプー、リンス、ボディソープの容器の本体を製造し、必要なプラスチックの量を従来のボトル型と比べて約半分に抑える取り組みを行っています。

    フィルムの内側に空気を入れることで、容器が自立するようにし、液残りも従来と比べて少なくする構造になっています。

    この取り組みを通じて市場へもインパクトを与え、社会のサステナビリティへの貢献も考えられているとのこと。


    ■最後に

    今回は大手化粧品メーカー『花王』の『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』の中から、再生プラスチックの利用とプラスチック使用量の削減について調べました。


    残りの項目についても、調べて書いていこうと思います。


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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回も、海洋保全に取り組む企業について書いていきます。

    取り上げるのは、世界的スポーツ用品メーカー『adidas(アディダス)』です。

    ■この記事のまとめ
    ・『adidas(アディダス)』は海洋プラスチック問題に注力している
    ・実際に、廃プラスチックをリサイクルして開発した商品も多い
    ・プロジェクトとして、世界最高峰のサッカーチームである『レアル・マドリード』と『バイエルン・ミュンヘン』のユニフォームをリサイクルプラスチックで製造

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    出典: CPD FOOTBALL より

    ■自然環境への影響を重要視した商品開発を行う世界的スポーツ用品メーカー『adidas(アディダス)』


    『adidas(アディダス)』といえば、言わずと知れた超有名スポーツ用品メーカーですが、実は自然環境の保護にも積極的で、特に海洋プラスチック問題に注力しているそうです。

    その一例が、再生プラスチックを使った製品開発です。

    『adidas(アディダス)』は、前回の記事でも取り上げた『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』という海洋保全活動を行う団体の設立メンバーで、協業して再生プラスチックを使った商品開発を行っています。

    実際に『adidas(アディダス)』のオンラインストアの商品ページでも、リサイクル素材を使った商品の豊富さを垣間見ることが出来るでしょう。




    ■世界トップチーム 『レアル』と『バイエルン』のユニフォームを再生プラスチックで

    『adidas(アディダス)』は自然環境保護を訴えかけるキャンペーンにも積極的です。

    その一例が、サッカーチーム『レアル・マドリード』と『バイエルン・ミュンヘン』のユニフォームを再生プラスチックで製造して試合を行ったキャンペーンです。

    世界中の様々なスポーツでプロチームのユニフォームを製造している『adidas(アディダス)』だからこそ出来るキャンペーンですね。

    その呼びかけに応え、両チームのメインスポンサーである『Fly Emirates』と『T-mobile』は、自社のロゴが通常時のユニフォームと比べて薄く印刷されてしまうことも了承したとのこと。

    世界規模で懐の深さを見せる形になった両企業にとっては、1試合でロゴが薄くなることに比べても、自社の社会定期評価が大きく上がる機会になったかも知れません。

    そんなWin-Winな形で環境保護に取組む『adidas(アディダス)』に、今後も注目していきます。

    最後に

    今回は、海洋保全に取り組む企業として『adidas(アディダス)』の再生プラスチックを使った商品開発は、サッカーチームと協力したキャンペーンについて書きました。


    次回は大手化粧品メーカー『花王』のプラスチックごみ削減施策について書いていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回も、海洋汚染対策に取り組む企業・団体について書いていきます。

    取り上げるのは、前回紹介した『adidas(アディダス)』とも協業する団体『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』です。

    ■この記事のまとめ
    ・『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』とは、深刻な海洋汚染の解決のために様々な企業や団体の団結を目指すNGO団体。
    ・『AIR』(「Avoid」、「Intercept」、「Redesign」)というキーワードを掲げて活動している
    ・『adidas(アディダス)』と協業し、モルディブで拾ったごみや不要になった漁網を使ったコラボ商品などを開発
    ・『MoMA Design Store (モマ デザインストア )』とコラボしたトートバッグも話題になった


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    出典:@DIMEより
    ■『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』の掲げるキーワード『AIR』とは



    『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)は、「プラスチックごみによる汚染などの海洋危機」を解決するために、企業やブランド、人々が団結することを目指すNGO団体です。

    「変革のための力は消費者の手にあり、消費者の考え方を変える力はクリエイターの手にある」という考えに基づき、さまざまなクリエイターや企業などと協力して、海の美しさと脆弱性についての発信を行っています。

    そんな『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』が掲げるのが『AIR』というキーワードです。

    これは『Avoid(プラスチックの利用を避ける)』、『Intercept(プラスチックごみが出るのを遮る、止める)』、『Redesign(プラスチックを資源として再利用する)』の頭文字をとっています。

    この考えのうち、特に『Redesign(プラスチックを資源として再利用する)』の形で、様々なクリエイターやアーティストともコラボレーションをしています。

    その代表例が『adidas(アディダス)』や『MoMA Design Store (モマ デザインストア )』とのコラボレーションです。


    ■モルディブで拾ったごみを使った『adidas(アディダス)』とのコラボレーションや『MoMA Design Store (モマ デザインストア )』とのコラボレーションが話題



    『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』は、自然環境の保護のため、プラスチックごみの回収活動も積極的に行っています。

    その一環として行った、モルディブでの活動で回収したプラスチック製漁網等のごみは、スニーカーの製造を始めとする『adidas(アディダス)』とのコラボレーションで使われました。

    モルディブと言えば、世界的に人気の旅行先です。
    先日の記事で取り上げたブログを書かれている戸川みゆきさんも何度も行っているみたいですね。

    僕も一度は行ってみたいと思っています。

    世界一と言われるほど綺麗な海だそうなので、こういった環境保全活動で更に綺麗になるのはありがたいです。




    他にも、斬新なデザインから雑貨なども人気の『MoMA Design Store (モマ デザインストア )』とのコラボレーションも話題になりました。

    『MoMA』とはニューヨーク近代美術館のことで、その収蔵作品のクリエイターが携わる商品を取り扱うのが『MoMA Design Store (モマ デザインストア )』です。

    近代美術のクリエイターが携わっていることもあり、これまで見たことのないデザインを提供することで人気を得ています。

    そのコラボレーションで製造されたバッグもかなりオシャレで、ファッションのアクセントに出来る個性を持つデザインです。

    このバッグは1つあたり約5本の廃ペットボトルを原料としていて、更に1枚購入されるごとに9kgの海洋プラスチックを回収できる費用が賄われるとのこと。

    こういった形で消費者の行動を促す『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』については、今後も積極的に追いかけていこうと思います。

    ■最後に

    今回は、海洋汚染・海洋プラスチック対策に取り組む『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』について書きました。

    次回は、今回も登場した『adidas(アディダス)』の海洋プラスチック対策について書いていきます。

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    今回も海洋保全に取り組む企業について書いていきます。

    取り上げるのは、前回の『木村アルミ箔』と同様に『e-tray』という食べられる器を製造・販売することで、使い捨てプラスチックごみの削減に貢献する『株式会社丸繁製菓』です。



    ■この記事のまとめ
    ・丸繁製菓は元々アイスクリームのコーンの製造メーカー
    ・『e-tray』は「eat」と「tray」を合わせた造語で、「食べられる器」
    『e-tray』を日本文化として発信したいという想いがある
    ・可食容器の発展のために、あえて特許取得をしていない
    ・『食べられるお箸(畳味)』なども開発



    ■使い捨てプラスチックごみを削減できる『e-tray』=「食べられる器」を日本文化として世界へ発信する『丸繁製菓』



    今回取り上げる『株式会社丸繁製菓』は、アイスクリームのコーンを製造するメーカーです。

    そしてアイスクリームコーンや最中を製造する技術を活かして作られたのが『e-tray』。

    『e-tray』とは、「eat」と「tray」を合わせて作られた造語で、でんぷん等で出来た「食べられる器」です。

    「食べられる器」というアイディアを思いついたのは、食品イベントの際に大量のごみが捨てられているのを見て、その削減のために考えた結果とのこと。

    「ごみを自然に優しい素材に変える」という取り組みは多くありますが、「食べられる器」なら、ごみ自体を減らすことが出来ます。

    実は日本では茶寿器(ちゃじゅのうつわ)という、「器として使用してお茶を数回飲んだあとに、お菓子として食べる」という器があります。

    こういった日本文化として「食べられる器」を広めていきたいという考えから、『丸繁製菓』では可食容器に関する特許取得をせず、新規参入しやすいようにしているそうです。

    なんか格好良いですよね。

    『e-tray』は既にグルメイベントや、ハワイのかき氷屋さん『マツモトシェイブアイス』でも使われているとのこと。

    ■いぐさで作った『食べられるお箸(畳味)』も海洋プラスチック対策として話題



    『丸繁製菓』では、器以外にも『食べられるお箸』の製造も行っています。

    その原料はいぐさ。畳の材料です。

    昔と比べると必要とされる畳の量が減ったため、いぐさを有効活用出来る案として考え出したとのこと。

    いぐさ自体も食物繊維が豊富で、健康に良いらしいので、食べてみたくなりますね。

    こういった取り組みが注目され、なんと世界のニュースチャンネル『CNN』にも取り上げられたそうです。

    今後も更に広まっていくと思いますし、『丸繁製菓』の動きに注目していこうと思います。

    ■最後に

    今回は、海洋汚染・海洋プラスチック対策として『e-tray』を販売する『株式会社丸繁製菓』について書きました。

    次回は、世界的スポーツ用品メーカー『adidas(アディダス)』とも協業しているNGO団体『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』について書いていきます。


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    今回は、海洋保全に取り組む企業について書いていきます。

    取り上げる企業は、『食べれるうつわ』で使い捨てプラスチックごみの削減に貢献している『木村アルミ箔株式会社』です。


    ■この記事のまとめ
    ・木村アルミ箔は創業130年のアルミ箔メーカー
    ・社訓である「よそとちゃうことせなあかん」を合言葉に、時代に合わせて商品開発
    ・平成20年から『食べれるうつわ』を発売
    ・海洋汚染の原因となる使い捨てプラスチックごみの削減に繋がると話題


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    「よそとちゃうことせなあかん」を合言葉に商品開発を行う『木村アルミ箔』



    今回取り上げる企業は『木村アルミ箔株式会社』です。

    『木村アルミ箔』は1930年に『木村商店』として創業し、当時は食品包装用の銀紙などを取り扱う日本で初めての「銀紙屋」として知られていました。

    戦後は『木村アルミ箔株式会社』として再出発し、自社でもアルミやフィルムを材料とした商品の製造を開始。

    お弁当のおかずが混ざらないように小分けにする小さなカップなどを主力として販売しています。

    会社ホームページの一番上に書かれた社訓「よそとちゃうことせなあかん」という考えを重視して、時代の流れに沿った商品開発を行っている企業です。


    『食べれるうつわ』がプラスチックごみ削減に繋がると注目



    そんな『木村アルミ箔』が大きな注目を集める理由が『食べれるうつわ』という商品です。

    『食べれるうつわ』はその名の通り、お弁当の小分け用カップを海苔昆布かつおなどで作ることで、カップまで全てを食べられるようにしようという商品です。

    海洋汚染の原因として重要視される使い捨てプラスチックごみは、こういった食品包装資材が大きな割合を占め、その対策として様々な取り組みがなされています。

    しかし『食べれるうつわ』なら、そのまま器を食べてしまうことで、ごみ自体を減らすことが出来、海洋保全に繋がるということで注目を集めています。

    まだまだ耐久性などは改善の余地があるとのことですが、今後の技術開発に期待したいですね。

    最後に

    今回は海洋保全に取り組む企業として、『食べれるうつわ』で使い捨てプラごみの削減に貢献している『木村アルミ箔株式会社』について書きました。


    次回は同じく海洋保全に貢献する企業として『株式会社丸繁製菓』について書いていきます。

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    今回は、海洋保全活動としてサンゴの育成プログラム『コーラル・ナーチャリング』を行っているホテル『ハレクラニ沖縄』について書いていきます。

    ■この記事のまとめ
    ・沖縄は、サンゴの半数に及ぶ種類が生息する、世界有数のサンゴの楽園
    ・ホテル『ハレクラニ沖縄』は、ハワイ以外で初めて出来た『ハレクラニ』の2拠点目
    ・『コーラル・ナーチャリング』では、サンゴが死滅してしまった海域に新たなサンゴの植え付けを行う
    ・費用はホテル内の『ハレクラニブティック』でのエコバッグの収益から賄われる


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    サンゴの楽園 沖縄にオープンした、ハワイの老舗ラグジュアリーホテル『ハレクラニ沖縄』

    日本人にとって、マリンスポーツを目的とした旅行先として真っ先に挙がるのが沖縄。

    実は沖縄は、サンゴの全種類のうち約半数が生息する、世界でも有数のサンゴの楽園と言われています。

    そんな沖縄に2019年にオープンしたのがホテル『ハレクラニ沖縄』です。

    『ハレクラニ』は、ハワイの代表的な老舗ラグジュアリーホテルの1つで、100年以上もの間、ハワイのみに存在し、次のオープン先として沖縄が選ばれました。

    ハワイと沖縄にしか無いって言われると、余計に行きたくなりますね笑

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    ホテル『ハレクラニ沖縄』が、サンゴの育成プログラム『コーラル・ナーチャリング』を開始





    『ハレクラニ沖縄』は“地域環境の保全に貢献する”をミッションのひとつとして掲げています。

    その一環として今年スタートしたのが、サンゴの育成プログラム『コーラル・ナーチャリング』です。

    『ハレクラニ沖縄』は沖縄海岸国定公園内に位置し、サンゴに囲まれています。

    サンゴは世界全体で急速に白化・減少していっていますが、この国定公園内のサンゴも白化している部分は多いとのこと。

    そういったサンゴがかつての姿を取り戻すために、サンゴの苗を植えるのが『コーラル・ナーチャリング』です。

    『コーラル・ナーチャリング』の費用は全て、再生原料で作られたエコバッグの販売益で賄われる

    『コーラル・ナーチャリング』は収益目的で行われているのではなく、その費用は全て『ハレクラニ沖縄』内の『ハレクラニブティック』で販売される、再生原料で作られたエコバッグの販売益で賄われるそうです。

    また、『コーラル・ナーチャリング』はホテルの宿泊客もアクティビティとして体験でき、サンゴの保全のためのレクチャーや苗の植え付けの見学などが出来るとのこと。

    自然との触れ合いを通して海洋保全活動も出来るので、子供の教育の機会としても人気がありそうです。

    最後に

    今回はサンゴの保護活動として『コーラル・ナーチャリング』を行っているホテル『ハレクラニ沖縄』について書きました。

    『ハレクラニ沖縄』は、僕にとってはなかなか手が出ないくらいの高級ホテルですが、お金を貯めて泊まって、『コーラル・ナーチャリング』も体験してみたいですね。

    次回は海洋プラスチックの削減ために、捨てても海洋汚染にならない『食べれるうつわ』について書いていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋生物の4分の1が暮らすサンゴの価値と、白化(ダメージを受けた状態)が増えている原因、その対策の1つである自然に優しい日焼け止めの利用について書いていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋生物の4分の1もの種が、サンゴを生息地としている。
    ・近年はサンゴの白化が進んでしまい、生息地としての役割が果たせない地域も増えている。
    ・サンゴ白化の原因は海洋汚染と地球温暖化が主。
    ・マリンスポーツに必須の日焼け止めにも、サンゴを害する成分が入ったものが多い。

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    海洋生物の4分の1もの種が生息地域としているサンゴの白化(死滅)が進んでいる

    サンゴの白化についてニュースで頻繁に取り上げられていますが、僕はこれまでは「なぜそこまでニュースになっているんだろう?」と思っていました。
    海洋面積のうち、サンゴが占める割合はわずか0.2%程度。
    しかしわずか0.2%の面積にも関わらず、海洋生物のうち4分の1にも上る、およそ9万種の生物がサンゴを生息域としているそうです。

    そんな海洋生物にとって大変重要な役割を果たすサンゴですが、ここ数十年で急速に死滅していっています。
    世界最大のサンゴ生息地であるオーストラリア グレートバリアリーフでは、1995年から2017年にかけて、サンゴの種類と規模の両方が半減したという研究結果があるほどです。

    サンゴはダメージを受けると、表面で共生する褐虫藻が失われ、サンゴ自身の白い骨格が見えるようになります。

    この現象を白化と呼び、白化状態が続くとサンゴは死滅してしまいます。

    白化の原因は海洋汚染と地球温暖化

    この白化の主な原因とされるのが海洋汚染と地球温暖化です。

    化学物質やマイクロプラスチックが原因でサンゴにストレスを与えてしまい、白化が進んでいるとのこと。
    汚染物質を含む砂などがサンゴにかかった場合、サンゴ自身がそれを取り払うことは出来ないため、深刻な問題になりやすいようです。

    また、地球温暖化も大きな要因の1つです。
    サンゴにとっての適正水温は25℃から29℃。
    そこから2℃上昇するだけでも褐虫藻の死滅のリスクが高まり、結果的にサンゴの白化にも繋がります。

    マリンスポーツの必需品である日焼け止めなども、サンゴに有害な成分を含むものが多い


    強い日差しから肌を守るため、マリンスポーツをされる方の必需品となっている日焼け止めですが、実はサンゴにとって有害なオキシベンゾンやオクチノキサートなどの化学物質は含まれているものが多いようです。

    これを危険視したパラオ、ハワイ、ボネール(オランダ)では、既に有害成分を含んだ日焼け止めの使用を禁止しているとのこと。

    日本では禁止などはされていないようですが、出来るだけサンゴにダメージの無い日焼け止めを選んで使おうと思います。

    そのまま『サンゴに優しい日焼け止め』という名前の商品もあるらしいので、次に海に行くまでに探してみます。

    最後に

    今回は海洋生物の4分の1が暮らすサンゴの価値と、白化(死滅)が増えている原因についてについて書きました。

    次回はサンゴの保護活動として『コーラル・ナーチャリング』を行っているホテル『ハレクラニ沖縄』について書いていきます。



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