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海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

今回も海洋保全に取り組む企業について書いていきます。

取り上げるのは、前回の『木村アルミ箔』と同様に『e-tray』という食べられる器を製造・販売することで、使い捨てプラスチックごみの削減に貢献する『株式会社丸繁製菓』です。



■この記事のまとめ
・丸繁製菓は元々アイスクリームのコーンの製造メーカー
・『e-tray』は「eat」と「tray」を合わせた造語で、「食べられる器」
『e-tray』を日本文化として発信したいという想いがある
・可食容器の発展のために、あえて特許取得をしていない
・『食べられるお箸(畳味)』なども開発



■使い捨てプラスチックごみを削減できる『e-tray』=「食べられる器」を日本文化として世界へ発信する『丸繁製菓』



今回取り上げる『株式会社丸繁製菓』は、アイスクリームのコーンを製造するメーカーです。

そしてアイスクリームコーンや最中を製造する技術を活かして作られたのが『e-tray』。

『e-tray』とは、「eat」と「tray」を合わせて作られた造語で、でんぷん等で出来た「食べられる器」です。

「食べられる器」というアイディアを思いついたのは、食品イベントの際に大量のごみが捨てられているのを見て、その削減のために考えた結果とのこと。

「ごみを自然に優しい素材に変える」という取り組みは多くありますが、「食べられる器」なら、ごみ自体を減らすことが出来ます。

実は日本では茶寿器(ちゃじゅのうつわ)という、「器として使用してお茶を数回飲んだあとに、お菓子として食べる」という器があります。

こういった日本文化として「食べられる器」を広めていきたいという考えから、『丸繁製菓』では可食容器に関する特許取得をせず、新規参入しやすいようにしているそうです。

なんか格好良いですよね。

『e-tray』は既にグルメイベントや、ハワイのかき氷屋さん『マツモトシェイブアイス』でも使われているとのこと。

■いぐさで作った『食べられるお箸(畳味)』も海洋プラスチック対策として話題



『丸繁製菓』では、器以外にも『食べられるお箸』の製造も行っています。

その原料はいぐさ。畳の材料です。

昔と比べると必要とされる畳の量が減ったため、いぐさを有効活用出来る案として考え出したとのこと。

いぐさ自体も食物繊維が豊富で、健康に良いらしいので、食べてみたくなりますね。

こういった取り組みが注目され、なんと世界のニュースチャンネル『CNN』にも取り上げられたそうです。

今後も更に広まっていくと思いますし、『丸繁製菓』の動きに注目していこうと思います。

■最後に

今回は、海洋汚染・海洋プラスチック対策として『e-tray』を販売する『株式会社丸繁製菓』について書きました。

次回は、世界的スポーツ用品メーカー『adidas(アディダス)』とも協業しているNGO団体『Parley for the Oceans(パーレイ・フォー・ジ・オーシャンズ)』について書いていきます。