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海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

今回も、海洋汚染の原因について書いていきます。

4回目は『生活排水』についてです。

■この記事のまとめ
・実は水質汚染の最大の原因は生活排水だとも言われる
・産業排水は厳しい規制があるが、生活排水には無い
・世界的には90%の生活排水がそのまま放流されている
・一人ひとりが日々の生活で意識することが重要


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生活排水は恒常的に排出されるため、水質汚染最大の要因とも言われる

海洋汚染の原因といえば産業排水を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は生活排水のほうが大きな影響を与えています。

しかも水質汚染の原因としては生活排水が最大の要因とも言われているのです。

その理由としては、産業排水と比べて生活排水は規制がかかっていないことと、恒常的に排出されるものであることが挙げられるとのこと。

たしかに全世界80億人近い人々の生活排水が毎日排出されることを考えると、海洋汚染への影響が大きいのも納得です。


世界的には90%の生活排水がそのまま河川・海へ流入

日本では下水道が整備されているため、生活排水がそのまま河川や海へ流入することは少ないです。
しかし、世界ではおよそ9割もの生活排水がそのまま河川・海へ流入しているとのこと。

生活排水にはし尿などの排泄物や、先日の記事で取り上げたようなマイクロプラスチックなどのゴミも含まれます。

排泄物などの有機物は赤潮の原因になりますし、インスタント食品や洗剤、化粧品などには、海洋生物にとって有害な物質が含まれたものも多いです。

このため、生活排水は海洋汚染に繋がる大きな問題として重要視されています。


一人ひとりが生活排水を意識して生活することが必要

解決出来れば海洋保全への道が大きく前進しそうな生活排水の問題。

しかし、日本でさえまだまだ規制が進んでいない現状で、世界的に法整備を整えるのは難しいようです。

そのため、まずは一人ひとりが生活の中で排水について意識することが重要となります。

洗剤は適量に抑え、お皿の油汚れは拭き取ってから洗い、生活用品の中で自然に優しいものに切り替えられるものは切り替える。

小さなことの積み重ねが、将来的な海洋保全に繋がる一歩です。

自然に優しい商品は他の商品と比べると少し高価なものもありますが、僕自身もまずはシャンプーやボディソープ、洗剤などから、自然に優しいものを探して置き換えていこうと思います。


最後に

今回は海洋汚染の原因といて、生活排水について書きました。

次回は海洋生物にとって重要な役割を果たす『サンゴ』について書いていきます。