海洋保全や海洋汚染の現状・対策についての備忘録

自分の勉強と備忘録を兼ねて、海洋汚染・海洋汚染に関してのブログを始めることにした、関西圏で暮らす32歳です。 プラスチック製品メーカー様をお客様にしていて、海外とのやり取りをしているため、英語が得意です。 自分の関わるプラスチックの業界が海洋汚染に大きく影響していることを知って、更には自分の大好きな海鮮や日本酒にも影響があるらしいと聞いてブログを立ち上げました。 基本的に海洋保全や海洋汚染の現状、対策、企業や個人の活動について調べて書いていきます。

    海洋保全や海洋汚染の現状について学び、対策についても勉強するブログです。プラスチックごみがもたらす影響などの話題が多いかも。

    2021年12月

    トップページ海洋保全 海洋汚染対策

    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策に取り組む企業として、代替素材メーカーとして話題の日本企業『株式会社TBM』に注目し、その代替素材の一つである『LIMEX(ライメックス)』について取り上げていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・海洋汚染の原因として、マイクロプラスチックゴミの問題は避けては通れない
    ・プラスチック使用量を減らす(=脱プラスチック)のために様々な代替素材の開発が進んでいる
    ・代表的なものとして『株式会社TBM』の『LIMEX(ライメックス)』や『CirculeX(サーキュレックス)』がある
    『LIMEX(ライメックス)』は枯渇リスクの低い無機物を50%以上含む代替素材
    ・『LIMEX(ライメックス)』はプラスチックと紙の両方の代替になる
    ・『LIMEX(ライメックス)』は水と木をほとんど必要としないため、紙と比べて環境負荷を低減
    『LIMEX(ライメックス)』はSDGsの17の目標のうち、8つの目標へ貢献出来る



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    ■脱プラスチックへの代替素材で話題の日本企業『株式会社TBM』

    海洋汚染問題で必ずと言って良いほど話題に上る海洋プラスチック問題。

    その対策として、そもそものプラスチックの使用量を減らすこと(=脱プラスチック)でプラスチックゴミを減らそうという考え方があります。

    そして前回もお伝えしたように、プラスチックの使用量を減らすために、代わりになる素材(代替素材)として色んなものが試されています。

    前回紹介した寒天などの既存の素材を試すのも有効な策ですが、もちろん新しい代替素材の開発も進められています。
    その新しい代替素材のメーカーとして代表的なのが日本企業の『株式会社TBM』です。

    『株式会社TBM』は環境配慮型の素材開発及び製品の製造販売などを手掛ける企業で、『LIMEX(ライメックス)』と『CirculeX(サーキュレックス)』という代替素材を開発・製造しています。

    将来的にはこの双方の素材を組み合わせることでプラスチックの循環型モデルの構築を目標にしてるそうです。


    ■プラスチックと紙の両方の代替になる『LIMEX(ライメックス)』

    『株式会社TBM』の2つの素材のうちの1つ、『LIMEX(ライメックス)』は50%以上が枯渇リスクの低い原料で出来た、プラスチックとしても紙としても使うことが出来る画期的な代替素材です。

    プラスチックの代替としてはゴミ袋、食品容器、ボールペン、ハンガーなどに既に採用されており、紙との代替してもメニュー表や名刺、地図、ポスターやパッケージに採用されています。

    『LIMEX(ライメックス)』は従来のプラスチック素材と比べてもかなり高品質にも関わらず、製造原料として使うプラスチックの使用量を減らすことで、ゴミとして排出されるプラスチック量を削減出来ます。

    主な原料は石灰石由来の炭酸カルシウムで、通常のプラスチックの主原料である石油と比べて、原料調達段階のCO2排出量が50分の1程度、燃焼したときのCO2排出量も半分程度に抑えられ、地球温暖化対策としても有効です。

    そして『LIMEX(ライメックス)』は、プラスチックと紙の両方の代替となることが可能な素材にも関わらず、水と木をほとんど必要としません。

    そのため、水質や森林の保全の観点からも有効だと考えられ、『LIMEX(ライメックス)』を採用することでSDGsの17の目標のうち8つの目標の達成に貢献できるそうです。

    SDGsを全面に出す企業などでは、社外へのアピールのために『LIMEX(ライメックス)』で作った名刺やノベルティを採用していることもあります。

    石灰石は地球上に無尽蔵なほどに存在するそうなので、石油のように枯渇しない点も、持続可能な発展の観点から考えると力強いですよね。


    ■最後に

    今回は脱プラスチックのための代替素材を開発することで海洋汚染対策に取り組む企業『株式会社TBM』の『LIMEX(ライメックス)』について取り上げました。

    次回は『株式会社TBM』の展開するもう一つの代替素材『CirculeX(サーキュレックス)』について取り上げていきます。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策のために進められている脱プラスチックに向けての動きの一環として、プラスチックの代わりに使われている様々な素材(=代替素材)に着目し、代表例をまとめました。

    ■この記事のまとめ
    ・海洋汚染の原因として、プラスチックごみとマイクロプラスチックの影響は大きい。
    ・プラスチックごみを減らすために、そもそものプラスチックの使用量を減らす=脱プラスチックのために様々な素材が代替素材として使われ始めている。
    ・代替素材の代表例は紙、麦わら、寒天など。寒天は緩衝材としても使われている。
    ・新たな素材の開発も進んでおり、株式会社TBMの『LIMEX(ライメックス)』や『CirculeX(サーキュレックス)』などが注目されている。


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    ■海洋汚染の原因として、プラスチックごみの影響は多大

    これまでもこのブログで書いてきましたが、海洋汚染対策の話題となると必ずといって良いほど出てくるのが海洋プラスチックごみ・マイクロプラスチックの問題です。

    プラスチックは耐久性が高い素材であるため、細かくなっても超長期に渡って分解されることなく海に残り、生態系に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。

    この悪影響を抑えるために様々な企業や国、団体、個人がいろんな対策を練って実行しています。

    そんな対策の方向性の一つが、脱プラスチック(=プラスチックの使用量を減らす)という考え方です。

    ■脱プラスチックのために紙や寒天などの多様な代替素材を使用

    脱プラスチックのためには、現在プラスチックが使われている物品・商品を、別の素材から製造された物品に置き換えることが有効です。

    そのため、プラスチックに代わる素材(=代替素材)として、様々な素材が実験・使用されています。

    実用レベルに至っているものとしては、紙、麦わら、寒天などが代表例です。

    紙は、食器や容器などの素材としての代用がイメージしやすいと思います。
    耐久性が高く、加工もしやすい上に、木材由来であるため自然に優しい素材として注目されています。

    麦わらは、ストローとしての利用が有名です。
    英語で「ストロー(straw)」とは麦わらを表す単語でもあり、プラスチックが登場する前はストローといえば麦わらを使ったものだったそうなので、そのころに立ち返るような形ですね。

    寒天の使い方が個人的には一番意外でした。
    なんと、物品発送などの際に使う緩衝材としての用途が進められてるんです。
    確かに乾燥した寒天の束などを商品の箱詰めのときに使えば、衝撃吸収能力は期待できそうですね。

    また、従来の自然由来の素材だけでなく、自然に優しい新素材を開発する動きも活発です。

    特に『株式会社TBM』の『LIMEX (ライメックス)』という石灰石を使った素材や『 CirculeX (サーキュレックス)』という再生材料を使った素材が有名らしいので、今後の記事で改めて調べてみようと思います。


    ■最後に

    今回は、脱プラスチックの方策として有効な代替素材の代表例と、新しく開発されている素材についての概要を紹介しました。

    今後の記事で、各素材について改めて取り上げ、詳しく学んでいこうと思っています。


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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、エポスカードの丸井グループやアメリカン・エキスプレス、イオン銀行などが取り組んでいる、再生プラスチックでのクレジットカード・ICカード作りについてです。

    ■この記事のまとめ
    ・クレジットカードやICカードを再生プラスチックで作る取り組みが広まっている
    ・日本では特に、エポスカードを発行する丸井グループが、再生プラスチックの活用により、CO2の削減や持続可能な社会の実現を目指している
    ・丸井グループの再生プラスチック製カードの製造には大日本印刷や凸版印刷が協力した
    ・他にもアメリカン・エキスプレスやイオン銀行など、国内外の様々な企業がクレジットカードやICカードを再生プラスチックで作る取り組みを進めている





    ■『エポスカード』の丸井グループと大日本印刷と凸版印刷が、再生プラスチックでのクレジットカードを日本で初めて製造

    再生プラスチックの利用は、業界を問わず色々な形で進められています。
    その一つの流れとして、丸井グループと大日本印刷と凸版印刷は日本で初めて再生プラスチックを使ったクレジットカードを製造しました。

    丸井グループのクレジットカードである『エポスカード』を再生プラスチックで作ることで、温室効果ガスであるCO2の排出量を5年間で最大90トンも削減出来る試算が出ています。


    インタビュー記事を見る限りでは、かなり短期間で推し進めた企画だったようですね。
    これからは更にSDGsへの注目も高まると思いますし、海洋保全の観点からもこういう取り組みは大歓迎です。

    大日本印刷と凸版印刷が再生プラスチックを使うノウハウを持ったことで、他の色々な印刷物についても再生プラスチック化が進むかもしれません。

    今後も注目して、新しいニュースがあれば取り上げていきます。




    ■アメリカン・エキスプレスやイオン銀行など、国内外で様々な企業がICカードの再生プラスチック化に取り組む

    『エポスカード』以外にも、再生プラスチックを利用したクレジットカード・ICカードの製造は国内外で広まっています。

    世界的に先駆けとなったのは、アメリカン・エキスプレスが『Parley for the Oceans』とコラボして製造したクレジットカード。

    計画が発表されたのが2018年と、他の企業と比べてかなり早い段階で進めていたようですね。

    『adidas』『MoMA Design Store』とのコラボも取り上げましたが、『Parley for the Oceans』は本当に色んな企業とコラボしていて、今後もこのブログで取り上げることが多そうです。

    日本では他にもイオン銀行が、2022年5月から発行するICカードへの再生プラスチックの利用を表明しています。
    日本の銀行としては初めての取り組みですが、これがきっかけで銀行業界にも再生プラスチックの利用が広まると良いですよね。






    ■最後に

    今回は、エポスカードの丸井グループや大日本印刷、アメリカン・エキスプレス、イオン銀行などが取り組む再生プラスチックを利用したクレジットカード・ICカードついて調べました。

    年度が変わる際などにはカードを更新する機会も増えると思うので、更新時に選べる場合には再生プラスチック製カードにしてみようと思います。

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    海洋汚染の現状や、海洋保全のための施策について、自分の勉強と備忘録も兼ねて発信していく本ブログ。

    今回は、海洋汚染対策に取り組む企業として、『花王』の『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』について書いていきます。


    ■この記事のまとめ
    ・花王は海洋保全を含め、様々な形で環境保護に取り組む『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』を進めている。
    ・海洋汚染対策としては再生素材のみでの容器や、単一素材での容器を採用することで、プラスチックごみの削減に取り組む
    ・再生素材の採用の代表例として、『アタックZERO』でリサイクルプラスチック100%の容器を採用がある。
    ・プラスチックごみの削減としては、薄いフィルム素材で出来た包装容器の本体化を促進している。


    ■『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』として、資源枯渇や海洋プラスチックごみの問題などに取り組む『花王』

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    『花王』では、『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』として、様々な活動に取り組んでいます。
    『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』とは、気候変動や高齢化、資源枯渇、海洋プラスチックごみなどの社会課題の解決を目指した『花王』の戦略です。

    19の重点取り組みテーマを設定しており、定期的にプレスリリースでの報告も行っています。
    今回はその中で、特に海洋汚染に関係がある、プラスチックごみの削減に関わる2つのテーマについて調べました。


    ■『アタックZERO』の容器として再生プラスチック100%のものを採用

    1つ目は、再生プラスチックの活用の取り組みです。

    『花王』では、洗濯用洗剤として有名な『アタックZERO』の容器を、再生プラスチック(リサイクルプラスチック)のみで作るという取り組みを行っています。

    廃プラスチックを有効利用することで、ごみとして処理されるプラスチックを削減し、持続可能な原料へ切り替える取り組みで、世界的にも珍しく、日本で包装容器に本格的に活用された初めての事例とのこと。

    再生プラスチックの利用が広まることは、ごみとして処理されてしまうプラスチックの量を減らし、結果的に自然を守ることに繋がっていきます。



    ■薄いフィルム素材の容器を本体容器として採用することでごみを削減


    2つ目は、使用するプラスチックを削減するための取り組みです。

    『花王』は、薄いフィルムでシャンプー、リンス、ボディソープの容器の本体を製造し、必要なプラスチックの量を従来のボトル型と比べて約半分に抑える取り組みを行っています。

    フィルムの内側に空気を入れることで、容器が自立するようにし、液残りも従来と比べて少なくする構造になっています。

    この取り組みを通じて市場へもインパクトを与え、社会のサステナビリティへの貢献も考えられているとのこと。


    ■最後に

    今回は大手化粧品メーカー『花王』の『Kirei Lifestyle Plan(キレイライフスタイルプラン)』の中から、再生プラスチックの利用とプラスチック使用量の削減について調べました。


    残りの項目についても、調べて書いていこうと思います。


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